高まっていく緊張感
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【7:20】
羽生結弦選手が本番のリンクで公式練習を開始。笑顔はなく、集中した表情で丁寧に氷の感触を確認する。
アクセルジャンプの練習を繰り返し、得意のトリプルアクセルもきれいに着氷。
フリーの音楽「天と地と」をかけての練習は行わなかった。
前半8位からの逆転での3連覇。
世界で誰も成功したことない4回転半ジャンプ(=クワッドアクセル)の成功という目標を掲げてきた羽生選手。
この時の練習で4回転半を飛ぶことはなかった。
時折、右足首を気にするような様子も。
【7:40】
羽生選手は与えられた35分のうち20分で練習を終了。
【7:55】
フリーの最終第4グループで滑る鍵山選手と宇野昌磨選手、それにチェン選手が本番のリンクで公式練習をスタート。
鍵山選手と宇野選手は、ともに引き締まった表情。
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鍵山選手は、父でコーチの正和さんが見守るなか曲をかけた練習で4回転サルコーのほか4回転トーループからの3連続ジャンプなどを確認。
鍵山選手は去年3月の世界選手権は初出場ながら2位と躍進。
2年目の今シーズンは新たな4回転ジャンプの習得に力をいれたほか、自由な発想で踊るコンテンポラリーダンスに取り組むなど自分に足りないと感じる要素を貪欲に吸収してきた。
フリーでは自身にとって3種類目の4回転ジャンプ、4回転ループを構成に入れて臨む。
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宇野選手は4回転フリップなど4回転ジャンプを次々に決める。トリプルアクセルからの3連続ジャンプも確認した。
宇野選手は前回ピョンチャン大会で銀メダルを獲得、その後は不調に陥ったが、おととしから練習拠点をスイスに移してステファン・ランビエールさんに指導を仰ぎモチベーションを取り戻した。コーチの期待に応えたいと世界のトップを目指すと誓い、フリーでは自身が跳ぶことができる4種類の4回転ジャンプ、すべてを入れ込む構成に挑戦する。
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チェン選手は、曲をかけた練習で冒頭の4回転フリップからの連続ジャンプや、4回転ルッツなど7つのジャンプをすべて着氷させる。
前回ピョンチャン大会で有力なメダル候補に挙げられていたチェン選手。
しかし、ショートプログラムで出遅れ5位。その後は世界選手権で3連覇を果たすなど圧倒的な力を見せてきた。
北京で雪辱を果たすことができるか注目された。
【8:30】
鍵山選手、宇野選手、チェン選手がリンクでの練習を終える。
フリー開始
【9:30】
男子シングル後半のフリー始まる。
【10:22】
第1グループ6人の演技終了。
この時点でトップは、ROCのアンドレイ・モザレフ選手。
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【10:35】
羽生選手が試合会場入り。
車で会場に到着し、引き締まった表情で報道陣に一礼。
その後、関係者に対してガッツポーズをするようなしぐさを見せる。
【10:54】
羽生選手は室内でタブレット端末を見ながら体を動かし、イメージトレーニング。
ジャンプの姿勢なども確認。
【11:14】
鍵山選手がバスで試合会場入り。
イヤホンをつけ、集中した表情でまっすぐ前を見て会場に入る。
【11:20】
第2グループ終了。
この時点でトップは、ラトビアのデニス・バシリエフス選手。
【11:35】
第3グループの6分間練習スタート。
羽生選手がリンクへ。
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6分間練習では4回転半ジャンプを2回。
しかし、いずれも転倒。何度かうなずく様子を見せる。
笑顔はなく、終始厳しい表情。
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【11:45】
第3グループの演技始まる。
【11:50ごろ】
宇野選手、会場の一角でイヤホンをつけながら本番に向けて集中力を高める。
羽生 “王様のジャンプ” 4回転半への挑戦
【12:15分ごろ】
羽生選手のフリー始まる。
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「天と地と」の音楽にあわせ緊張感あふれる表情で滑り始める。
冒頭は4回転半ジャンプ。
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転倒。回転不足もISU(=国際スケート連盟)の公認大会で史上初めて4回転半ジャンプとして認定される。
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続く4回転サルコーも転倒。
その後はトリプルアクセルと2回転トーループの連続ジャンプ、3回転フリップはいずれもなめらかに決める。
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演技後半、4回転トーループからオイラーを挟んで3回転サルコーにつなぐ連続ジャンプ。最後のトリプルアクセルも決める。
スピンとステップはすべてレベル4の評価。
【12:19ごろ】
羽生選手の演技終了。
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音楽が終わったも両手を高く突き上げたままでおよそ5秒。左手からゆっくりとおろし、会場に向かって何度も頭をさげる。
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リンクを出るときには両手で氷をそっと触れ、その手で顔を覆う。
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“キス・アンド・クライ”に移動し、得点を確認。
合計283.21で暫定トップに。
およそ9秒間深々と頭をさげる。
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【12:27】
第3グループ終了。この時点で羽生選手が暫定でトップ。
最終第4グループの6分間練習がスタート。
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鍵山選手と宇野選手は4回転ジャンプを入念に確認。
チェン選手は4回転ジャンプを着氷させる。
【12:37ごろ】
最終、第4グループの6分間練習が終了。
宇野昌磨 自身最高難度のプログラムに挑む
【13:03】
宇野選手の演技スタート。
4種類5本の4回転ジャンプを組み込む自身最高難度のプログラム。
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冒頭の4回転ループに成功。
次の4回転サルコーは回転不足に。さらに4回転フリップは着氷で転倒。
演技、後半。
予定していた3回転・1回転・3回転の連続ジャンプは最後が1回転に。
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スピンとステップは、いずれもレベル4を獲得。
表現力などを評価する演技構成点はすべて9点台をマーク。
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【13:07】
宇野選手の演技終了。
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リンクサイドに向かう際はくやしそうな表情。
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フリーの得点は187.10、
合計は自己ベストの293.00。
宇野選手が暫定トップに立ち、羽生選手は暫定2位に。
2人を残し宇野選手の銅メダル以上がこの時点で確定する。
18歳 緊張のリンク
【13:11】
鍵山選手の演技スタート。
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冒頭の4回転サルコーに成功。
練習してきた4回転ループはバランスを崩して片手をつく。
4回転トーループやトリプルアクセルからの連続ジャンプを落ち着いて決めていく。
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スピンとステップはすべてレベル4。
映画「グラディエーター」の音楽にあわせて力強い演技を披露する。
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【13:15】
鍵山選手の演技終了。
得点が出るまでは笑顔が少ない。
得点が表示され、自己ベストの合計310.05で暫定トップに立ち、銀メダル以上が確定。力強くガッツポーズし、コーチの父・正和さんとハイタッチをして喜ぶ。
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4年前の雪辱果たす戦いへ
【13:19】
チェン選手の演技始まる。
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冒頭、4回転フリップと3回転トーループの連続ジャンプに成功。
4回転フリップ、4回転サルコーにも成功。
スピンのあとの4回転ルッツも決める。
演技後半。4回転トーループを含む3連続ジャンプなども確実に成功。
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【13:23】
チェン選手の演技終了。
笑顔で会場の声援にこたえる。
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【13:26ごろ】
チェン選手の得点が発表される。
金メダルはチェン選手。
鍵山選手が銀メダル、宇野選手が銅メダルを獲得。
羽生選手は4位。オリンピック3連覇はならなかった。
戦いのあと…
【13:30すぎ】
羽生選手が取材に答える。
「正直、全部出し切りました。本当に何も残すことなく最初からギア全開でアクセルも締めることができたと思いますし、成功させにいけましたし、それはもう僕の財産です」
「挑戦しきった、全部出し切ったオリンピックです」
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【13:34】
チェン選手が取材に答える。
「もちろんもっとできたこともたくさんあると思うが、全体的にとても満足している。このプログラムを無事に着地させることができてとてもうれしい」
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【13:40ごろ】
リンクでメダリストのセレモニー。
金メダルのチェン選手から順番に表彰台に上がる。
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【13:50ごろ】
宇野選手が取材に答える。
「この4年間いろいろなことがあった中でこの大会に出場できて、3位という成績が出せたことをうれしく思う」
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【13:55ごろ】
鍵山選手が取材に答える。
「オリンピックを夢として頑張ってきた数年間がすべてつまった銀メダルだ。今まで苦しいこともあったが、それを乗り越えての演技や結果で自分の成長を感じている」
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