独創性がなくなったら自分ではない

SHADE(岡田修平)

ブレイキン #自分を奮い立たせたいとき

パリオリンピックで新競技として実施されるブレイキン。
世界トップレベルの選手がそろう日本勢の中で、ひときわ個性的な動きを見せるダンサーがいる。
ダンサーネーム、SHADEの33歳、岡田修平選手だ。

SHADEは9歳から14歳まで打ち込んでいたクラシックバレエというバックグラウンドがある。
その後、15歳で出会ったブレイキンに衝撃を受け、中学校の廊下や近くの体育館などで自己流で練習を重ねた。
バレエで培った高い柔軟性が自分にしかできない足技などSHADEの個性的で独創性のある動きを支えている。

「根底的にやっぱり人と違うことをしたいというのがあるので。悪く言うと、ちょっとひねくれてる部分はあるかもしれない」

2月の全日本選手権でもSHADEのムーブには強いこだわりが見られた。
準決勝では高い身体能力をいかしたダイナミックなパワームーブを得意とする相手に対し、SHADEは3ラウンドのうち最初を取られて後がなくなった2回目にあえてパワームーブを1回も出さない構成で挑んだ。

すると表現力や独創性で上回り、逆転で決勝進出を果たした。

「『よくあの大舞台でああいう踊り方で攻めたね』と周りからは言われるが、派手な動きは伝わりやすくポイントにもなるけど、自分の強みはそこではない。自分が一番強いと思える、ムーブを出して、ちゃんと評価してもらえるというところがすごく自信になった」

決勝は去年の世界選手権で準優勝したShigekixに敗れたものの、独創性では3回のダンス、すべてで相手を上回った。

「独創性がなくなったら自分ではなくなってしまう。それをこれからも常に自分の強みとして、戦っていきたいし、表現していきたい」

カルチャーとして広がったブレイキンがスポーツとして初めて採用されるパリオリンピック。代表選考レースに挑むSHADEが何よりも大事にしていることがある。

「自分が本当にやりたいこととか、目指しているものとか、自分自身のことをぶれずに突き進んでいくことが一番大事だと思う。自分が面白いとか、楽しいとか、好きと思えるものを追求していけば、結果は自然とついてくると思うので、そこはやっぱり大事に自分のダンスをより研究していきたい」

ブレイキン #自分を奮い立たせたいとき