中国は、おもちゃの製造の世界シェアが7割以上に上る“おもちゃ大国”です。しかし輸出の落ち込みや国内の景気低迷という逆風が吹いています。
メーカーが集中する“おもちゃの都”・広東省澄海区では、企業が生き残りをかけて自社製品の開発に力を入れています。
中国のおもちゃ輸出額 2023年は12%減
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中国・広東省にある澄海区はおもちゃづくりが盛んで、1万社以上が集積し「おもちゃの都」と呼ばれています。
しかしいま業界は、大きな逆風にさらされています。中国の2023年の輸出額は7年ぶりに減少に転じ、中でもおもちゃは12.2%のマイナスになりました。ヨーロッパなどの景気減速懸念が要因と見られています。
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知的財産を活用するブロックメーカー
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企業の間では、生き残りをかけた動きが加速しています。おもちゃのブロックをつくっている、ある会社が力を入れているのが、知的財産を使ったビジネスです。
アニメや映画に関連するキャラクターの使用権を取得して商品を開発・販売する戦略に転換したことで、こうした商品が売り上げの4割を占めるまでになりました。
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おもちゃのブロックメーカー 林沢哲 社長
「自社ブランドをつくったほうがよいが、その道のりは長すぎる。成熟したIP(知的財産権)の力を借りることで、より早く商品をヒットさせることができる」
さらに自社で製造するのをやめて、請負会社に生産を委託することで、コストを大幅に削減しました。
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林沢哲 社長
「この地域全体を支えるサプライチェーンは非常に整っている」
大人向け市場を開拓するメーカーも
おもちゃの輸出が減る中で、国内に目を向ける企業もあります。
中国ではいま、若者を中心に国の文化を見直そうというブームが起きています。この流れに乗って、あるフィギュアメーカーでは大人向けの市場を掘り起こそうと考えています。
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フィギュアメーカー 黄爍さん
「この分野は、れい明期にあり、非常に大きな市場がある」
地元業界団体の幹部は、支援を強化していく考えを強調しました。
地元の業界団体 陳烽 副会長
「この街のおもちゃ産業は非常に企業数が多く、ほとんどは中小企業だ。企業が製品を開発し、潜在的な市場を探るのを支援していく」
輸出は世界経済の状況に影響されます。2024年の世界経済は23年よりも成長が鈍る見通しもあり、厳しい1年になるかもしれません。おもちゃ業界は、生産を外部委託してコストを削減したり、大人向けの市場を開拓したりするなど生き残りに必死のようです。
【2024年1月18日放送】
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