広がるか ブランド品のリユース

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ブランド品のリユースに特化した新たなビジネスが、登場しています。

民間の調査会社の推計によると、国内のリユース市場は毎年拡大していて、2022年の市場規模は2兆8976億円と3兆円近くに上りました。ブランド品のリユース市場も広がる可能性があるのでしょうか。

イタリアアパレルブランド リユース品に注目

東京・港区にあるイタリアのアパレルブランドの店舗。店内にリサイクルボックスを設置して、ユーザーが着なくなった自社商品を回収しています。こうした品はイベントなどでリユース品として販売します。

このブランドが国内の店舗で回収した商品は、2年間で1万着に上っています。

イタリアのアパレルブランド 末吉聖人さん
「お客様にはきれいなものをもってきていただけるので、まだ着られるような商品が多い」

ブランド品のリユースを代行するビジネスモデルとは

こうしたブランド品のリユース市場に目を付け、3年前、スタートアップ企業が東京都内で創業しました。企業に代わりブランド品のリユースに関わるすべての業務を代行します。

まず、ブランド企業の公式サイトにリユースのページを作成します。

そしてブランド品を使わなくなった消費者から商品を引き取り、メンテナンスなどを行ったうえでリユース品の販売や発送まで手がけています。

本物?汚れは? 「信頼」を保つ仕組み

神奈川県相模原市の倉庫には、客から届いたリユースの商品が保管されています。送られてきた商品が偽物でないかどうかを見分けるために、このスタートアップはブランド企業と緊密な情報共有を行っています。

ブランド品のリユース業務を代行するスタートアップ企業 野村晃裕 取締役
「本物と偽物を見分けるすべというものを(ブランド企業が)定めている。例えばあるブランドはタグの、とある場所に見分ける目印を仕込んでいて(情報共有することで)『これは確実に本物である』ということがわれわれに分かる仕組み」

サイトに載せる写真撮影も代行します。さまざまな角度から撮影した画像を掲載し、傷や汚れなどがないか消費者がチェックできるようにしています。

さまざまな角度の写真を掲載する

このサービスを利用してゴルフ用の帽子を買った男性は「欲しいなと思っていたが、その時には(新品は)売り切れていた。そのブランドが(リユースを)運営しているというのは、とても信頼性がある」と話しました。

キッチンウェアブランドも

このサービスを通じてリユースを手がけるブランド企業は、現在40社余りあります。

12月にはフランスのキッチンウェアブランドが新たにリユースを始めました。キッチンウェアブランドでリユース品の販売を手がけるケースはまだ珍しいといいます。

フランスのキッチンウェアブランド日本法人 アンドリュー・ハンキンソン代表取締役
「キッチンウェアブランドとしては、海外も、うちの会社の本社も(これまでリユースを)やったことがないので、われわれ“開拓者”という言葉を使ってもいいのでは。ほかのブランド(に広がる)きっかけになったらいいなと思う」

スタートアップ企業 野村取締役
「ただ捨てるのではなくてブランドに戻して、きっちりメンテナンスをしてきれいにして、良質な状態で価値観が近い人に大切に使ってもらうのであれば、これはこれでうれしいことなんじゃないか」

若い世代取り込むねらいも

このスタートアップ企業によると、リユースの商品は価格が比較的手ごろになるため、ブランド企業が若い世代を取り込むための接点にしたいねらいもあるそうです。こうした取り組みが広がるか、注目です。
【2023年12月11日放送】
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