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映写機でCGなどを投影するプロジェクションマッピングは、イベントなどで演出のために使われています。
いま、この技術を建設現場で使って効率化や安全性向上を図ろうという試みが始まっています。どのように活用するのでしょうか。
手間のかかる「墨出し」 作業時間3割減に
建設現場では通常、図面をもとに照明や空調などを取り付ける位置を書き出す「墨出し」という作業が必要です。
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工事ミスをなくすために、電気・空調・水道などそれぞれの専門業者が現場に来てこの作業を行うことが多く、人手や時間がかかるのが課題でした。
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そこで、大手ゼネコンの大成建設は、プロジェクションマッピングの技術を活用することにしました。
あらかじめ電気や水道などの図面をまとめてデジタル化し、現場で投影します。墨出しの作業は投影された図面をなぞるだけのため、専門知識がない作業員でもひとりで書き出せるようになりました。
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実際のマンションの建設現場で使用したところ、作業時間を3割削減することに成功したそうです。
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大手ゼネコン 設備本部 大川 洋 次長
「これは誰でもできるということで非常によかった。改善しながら建設業に広めていけたらなと思っている」
トンネル工事を安全に 地面掘る深さを「色分け」
プロジェクションマッピングを活用して建設現場の安全性を高める取り組みもあります。トンネル工事では、地面を掘る深さを作業員が重機の近くで計測する必要があるため、安全性に課題があったといいます。
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そこで大手建設会社の前田建設工業は、レーザーを使って地面の高さを計測したうえで、掘る深さを自動で色分けして地面に投影するシステムを開発中です。これなら作業員が重機に近づく必要がありません。
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このシステムは地面の高さを数秒ごとに計測していて、掘って高さが変わると、それに合わせて投影される色も変わっていきます。地面の色を見ながら掘り進めていけば作業が完了する仕組みです。
会社は今後、実験を重ねて実用化を目指すとしています。
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大手建設会社 施工自動化グループ 春日克樹 主任
「いかに危険を排除してリスクを排除して、安全な環境で作業ができるか。機械化・ICT化・自動化でいかに解決するかというのが、われわれのミッション」
建設業界は人手不足が深刻です。こうした最新技術の導入で働き方がどう変わるかも注目されます。
【2024年6月19日放送】