オンライン会議や音楽、スポーツなど、ライブ配信の技術が進化しています。スマホ1台で映像を配信できる時代ですが、精密機器メーカーや音楽会社が最新のカメラや映像配信システムを開発して、ビジネスチャンスを模索しています。
表情・資料・雰囲気… オンライン会議の“情報格差”解消にカメラ技術で挑む
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大手精密機器メーカーは11月、最新のオンライン会議システムを発表しました。
従来のオンライン会議は、画面に参加者の顔と資料が映し出されるものの、会議室の雰囲気は伝わらないこともあり、その場の空気感まで届けようと新たなカメラを開発しました。
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このカメラを、会議室を見渡せる場所に設置してホワイトボードを読み込ませます。すると画面では、斜めから撮影したホワイトボードの映像が、正面からの映像に補正されて映し出されます。
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さらにホワイトボードの前に人が立ってプレゼンした場合、その人が透けて映し出され、常に文字を読むことができる機能もあります。
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強調したい資料があれば、ボードに手をかざすアクションをすると、すぐにボードの内容を拡大することもできます。
このメーカーは学校など教育機関での利用も期待しています。
キヤノンマーケティングジャパン カメラマーケティング部 斎博史さん
「話している人の表情やホワイトボードの内容がしっかりと見える。(リモート先との)情報格差をなくすことで、より生産性の高い会議を実現できる」
音楽ライブ映像 2人で配信
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音楽のライブ配信も進化しています。大手音楽会社は3月、無人カメラを使った新たなライブ映像配信システムを始めました。
機材はカメラ4台とオペレーションシステムで、これをわずか2人の撮影スタッフで操作してライブ配信できるのが特徴です。
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このカメラは、赤外線センサーで人物を捉え、動き回る出演者を追い続けます。さらにライブ感を演出するために、あえて手ぶれさせる機能を搭載しています。
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この会社は、こうしたシンプルなシステムで新たな市場の拡大を目指したいと考えています。
ソニー・ミュージックエンタテインメント Edge Techプロジェクト本部 中居佑輝さん
「(ライブ配信の)コストがネックになって映像化されていないライブはたくさんあって、それはもったいない。遠方の方々にもライブ映像を届けられるようになると思うし、そういった市場が開けてくるといいなと思う」
オンライン会議でもライブでも、現場とリモート先との温度差を最新技術で解決しようという開発競争はこれからも続きそうです。
【2023年11月27日放送】
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