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4月15日のニュース

高層大気中の放射線量を観測

東京電力の福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島大学は、放射性物質が世界規模で拡散しているかどうかを調べるため、15日から観測装置を取り付けたバルーンを打ち上げ、高層の大気中の放射線量の観測を始めました。
観測を始めたのは福島大学の研究グループで、15日、福島市の大学の敷地内で観測を始めました。
今回の観測は、「ラジオゾンデ」と呼ばれる気象観測用の装置と放射線量を測る装置を取り付けた直径1メートル50センチほどのバルーンを飛ばし、地表から上空30キロメートルまでの間の大気中の放射線量や風向きなどのデータを記録するというものです。
グループでは昼前にバルーンを打ち上げ、早速、大学内に設置された受信機に送られてくるおよそ10メートルごとの大気中の放射線量などのデータを確認しています。
大学によりますと、今回のデータと気象状況などを組み合わせることで、放射性物質の拡散の状況を世界規模で予測できるようになるということです。
この観測は、来月4日までの20日間にわたって行われる予定で、福島大学大学院の中馬教允特任教授は「放射性物質の拡散の状況を知ることで、県や国には復興に向けたデータとして役立ててほしい」と話しています。

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