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汚染水水位上昇 移送前に戻る

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東京電力福島第一原子力発電所では、2号機の「トレンチ」と呼ばれるトンネルにたまった汚染水の移送を行ったものの、2日の間に水位が上昇して移送前の状態に戻りました。
今後、汚染水があふれ出る事態を避けるためには、移送先の確保が急務となっています。
福島第一原発の2号機のトレンチでは、およそ660トンの汚染水を13日にかけて「復水器」に移したことで、いったんは水位が8センチ下がりました。
しかし、移送を終えて2日の間に水位の上昇が続き、15日午前7時の時点で移送前と同じ水位に戻ったということです。
2号機では、海側にあるピットと呼ばれる施設から、高濃度の汚染水が流出するのを止める工事が行われていて、東京電力は、原子炉などから漏れ出した汚染水が出口を塞がれてたまっている可能性があるとしています。
東京電力は、さらに移送を行う必要があるとしていますが、2号機の復水器は、およそ3000トンの容量のうち半分以上、水が入った状態で、東京電力は、これ以上の移送は行わないとしています。
さらに、今後の汚染水の移送先となる「集中廃棄物処理施設」では、水漏れの有無を確認するなどの作業が今も続けられています。

今後、水位がさらに上昇して汚染水があふれ出る事態を避けるためには、移送先の確保が急務となっています。
一方、先月11日の巨大地震の余震が相次いでいることから、福島第一原発では、地震などで外部電源が遮断された場合に備えた対策が進められています。
このうち津波警報などが出されていても、電源の切り替え作業ができるよう、非常用のディーゼル発電機を敷地内の高台に移す作業が15日に終わりました。
また、1号機と2号機への外部電源と3号機と4号機への外部電源は別の系統で供給されていますが、地震で片方の系統が遮断されてももう片方で補えるよう、19日の完了を目指して工事を行っています。
さらに原子炉を冷却する水についても、現在のダムからの真水の供給が地震で止まった場合に備えて、14日までに仮設のタンクやポンプを設置したということです。

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