クリスマスのシーズンを迎えたイギリス。
ロンドン中心部にあるショッピング街、オックスフォード・ストリートはプレゼントを買いに来た人たちなどでひときわ賑わっています。

近くには飲食店もあり夜遅くまで多くの人が出歩く中、通りを彩るのが美しいイルミネーションです。
例年11月初旬から点灯し多くの人たちが思わず足を止めて写真を撮る、名物のイルミネーションに異変が起きていました。
去年は24時間だった点灯時間が3分の1の8時間に短縮されたのです。
午後11時になるとイルミネーションは消え、あたりは薄暗くなります。

周辺のほかの通りのイルミネーションも例年より点灯時間は短縮されています。
背景にあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う光熱費の高騰。
イギリスの10月の消費者物価指数では前の年の同じ月と比べてガス料金は2倍以上、電気料金も1点6倍になっているのです。
エネルギー価格の高騰で生活が圧迫され電気やガスの料金を滞納する人も続出する中、道行く人たちはこの“異変”をどう思っているのか。

多くの人が「イルミネーションをつけ続けるのは無神経な気もする」とか「エネルギー料金が高騰しているのに1日中つける必要はない」と話す中、外食後だったのか、ほろ酔いの男性からは「クリスマスが台なしになる。イルミネーションがついているのが好きなのに」といった声も聞かれました。
ロンドンでは最低気温が0度以下になる日も増えてきました。
寒くて日が暮れるのも早いイギリスの暗い冬で、唯一とも言える華やかなイベントだったクリスマス。
来年は、多くの人が心から楽しめるようになっていることを願うばかりです。