延期は100%プラス

桐生祥秀

陸上

陸上男子短距離の桐生祥秀。1年延期となった東京オリンピックについて前向きに話した。

「100メートルで決勝に残って勝負するという目標は変わらないし、開催については自分で決められることではないので不安はあまりない。年齢的にも24から25になるし、メンタルも体も1年1年成長しているので、自分にとって延期は100%プラスだと捉えている」

緊急事態宣言が出た後は自宅にトレーニング器具を買いそろえたほか、人通りのない早朝や深夜に近所を走るなどして体力が落ちないよう心がけていたという。

「自分だけでなく、世界中で誰も満足に練習できていないと思うので足りないと思うことはなかった。ただ、久しぶりにトラックで走った時は足の裏が疲れた」

そして8月23日。新型コロナウイルスの影響で観客を入れずに東京オリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場で開かれた「ゴールデングランプリ」。男子100m決勝で、桐生は課題としてきたスタートで反応よく飛び出し、得意の中盤から後半でも力強い走りを見せ、10秒14のタイムで優勝。目標とする2021年、東京オリンピックの舞台を見据えた。

「『来年のオリンピックではここで走るのか』と思いながら走った。決勝で勝ち切ることができたことはよかったし、10秒14というタイムは遅いタイムではないと思う。ことしは何本レースを走れるかわからないので、1本1本を大切にしている。今回出た課題を次回以降のレースで改善できるように頑張っていきたい」

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