自分を信じてベストを尽くせばやり遂げられる

ナタリア・パルティカ

卓球

東京オリンピックとパラリンピックの両方に出場したポーランドの卓球代表、ナタリア・パルティカ。生まれた時から右肘から先がないパルティカは7歳の時に卓球を始め、11歳の時、シドニー大会でパラリンピックに初めて出場した。それから東京大会まで6大会連続で出場、パラリンピックを取り巻く環境の変化を感じてきた。

「シドニーは小さかったからよく覚えていないけれど、アテネは観客もメディアもいなくて会場は空っぽだった。その後、北京、ロンドン、リオデジャネイロとよくなり、観客は満員でメデイアも常に会場にいた。パラリンピックムーブメントは大きく変わったと思う。人々が見てくれて、応援してくれるのはすばらしいことで、より多くのモチベーションを得ることができた」

パラリンピックで女子シングルスはアテネ大会からリオデジャネイロ大会まで4連覇。東京大会も腕や足に障害のあるクラスで金メダルの有力候補だったが、準決勝でフルゲームの末に競り負け、連覇の記録が途切れた。

「シングルスでの負けは長い間経験していなかったし、予期せぬことだった。でも、勝つこともあれば負けることもある。その繰り返しだということを勉強し、新しい経験ができた。それが私の今後の競技人生の糧になる」

パルティカはオリンピックにも東京大会まで4大会連続で出場。オリンピックとパラリンピックの両方に出場する選手としても大きな注目を集めている。

「私たちのような障害者でも望むことをかなえることができるし、不可能なことはない。自分を信じてベストを尽くせばやり遂げられるのだと伝えたい」

東京パラリンピックでは女子団体でシングルスの雪辱を果たし、金メダルを獲得。パルティカにとってはパラリンピックで6つ目の金メダルとなったが、気持ちはすでに次を向いていた。

「パリ大会は3年後だからすぐにやってくる。また金メダルを取りたい。それも2つの種目で。シングルスではリベンジしたい」

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