チームに一番プラスを与えられる10番に

堂安律

サッカー

マラドーナにジダン、そしてネイマール。サッカー界の名だたるスーパースターたちがエースナンバーの10番を背負い、オリンピックやワールドカップでチームを優勝に導いてきた。
東京オリンピックで日本の10番を託されるのが23歳の堂安律だ。

「母国でオリンピックが開催されるのは僕が生きているうちにあるかないかわからないくらいの奇跡。しかも年齢制限のあるサッカーという競技において10番をつけてプレーできることは奇跡としか言いようがない」

チームを率いる森保監督も「(堂安)律は日本のために戦い金メダルを獲得したいという強い気持ちを持っている。10番を背負って、その強い気持ちを表現してくれると思う」と大きな期待を寄せる。
堂安自身の理想とする10番像とは-。

「シンプルに言えば、点を取ってほしいときに点を取ってくれて、必要なときにそこにいてくれる。守備でもそうだし、守ってほしいときにカバーしてあげて、アシストもここに出してほしいというところに出せる。チームに一番、プラスを与えられるのが10番じゃないといけない」

チームが苦しいときにこそ、10番の真価が問われると考えている。

「調子が悪かったとしても、『最後、こいつをピッチに残しておきたい』、『何かこいつなら1本取ってくれそうだ』とか、監督がそういう期待を持っているのが10番だと思っていて、ファンとして見ても『ラスト後半アディショナルタイム5分か、負けそうだな』と思ったときに『いやあいつがいるからまだわかんないよね』って会話が成り立つのはやっぱり10番しかないと思っている。東京オリンピックで自分の中の10番像に少しでも近づきたいと思うし、自分はできると信じてピッチに立ちたい」

オリンピックに向けた決意を問うと堂安は「金メダル 自分に勝つ!」と迷いなく書いた。

「金メダルを取るには対戦相手6チーム全部に勝たなくちゃいけない。ただそのためには自分に勝たないと始まらない。責任だとか重圧だとか、それはしっかりと受け止めて、高い期待をしている自分に勝ちたい。母国開催のオリンピックで10番をつけられる喜びを感じながらプレーしたい」

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