アスリートは大きな舞台があってこそ輝ける

堂安律

サッカー

「アスリートが結果を出すために、今、努力していることを表現できる環境がほしい。オリンピックという大きな舞台でそれを披露したい」

ドイツ1部リーグでプレーし、東京オリンピックで主力として期待される堂安律。開幕まで100日を前に大会への強い思いを語った。

2020年、新型コロナウイルスの影響で当時所属していたオランダ1部リーグは途中で打ち切られた。堂安の真っ直ぐな感情は、自粛期間中に大きくなったという。

「僕からサッカー、ゴールを取り上げられてしまうと、世間の人に対して何もできなかったという自分のふがいなさをすごく感じた。僕たちアスリートは何で還元できるのか。どうやって勇気や元気を与えられるのかというと、やっぱり舞台が必要。アスリートは大きな舞台があってこそ輝ける」

コロナ禍でのオリンピック開催に疑問の声があることも十分理解している。それでも発信するのは、アスリートが本音を言いづらい状況に危機感を覚えたからだ。

「アスリートのいろいろな記事を見ていても『オリンピックが開催されるなら出ます』みたいな言い方で、これ、本音なのかなと思うことがあって自分の中でもやもやした。『やりたいです。ただ難しいのはわかっています』というのが本当の意見だと思っている。僕たちアスリートがやる舞台なのに、僕たちが本音を言わず流されてしまうというのが、いちばん寂しいことだと思った」

東京オリンピックは、中学生の頃から待ち望んだ夢の舞台だ。チームの中心選手として輝く姿を見せて初の金メダルという最高の結果をもたらすと誓っている。

「今までと違ったオリンピックにはなるけどアスリートの結果しだいでは『最高のオリンピックだったね』と言われると思う。チームには、90分の中で意見を言って変えられる選手が必要だと思うし、自分がそうならなくちゃいけない。勝つためなら何でもしたいというのが正直な気持ち。オリンピックに向けて自分がどういう感情になっていくのか、すごく楽しみだし、そこを楽しみながら100日を過ごしたいなと思います」

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