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製造・販売から廃棄まで、環境負荷が大きいとされてきたアパレル業界。エコへの転換を目指して、衣服の寿命を延ばそうと、新たなビジネスが始まっています。
修復サービスで「服の寿命を延ばす」
東京都内のアパレルベンチャー企業は4月から、客から送られてきた衣服の修復サービスを本格的に始めました。
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例えば、Tシャツを何度も着て洗濯を繰り返すと、生地が薄くなって透けてきたりします。
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Tシャツにこうした加工を施す料金は、1着2970円から。ほかに、しょうゆのシミ汚れや花粉を防ぐ加工も選べます。
「高級ブランドの服を長く着たい」と依頼してくる客が多いそうです。
アパレルベンチャー企業 鈴木 素 社長
「古着に対して、もう一度自分仕様にカスタマイズすることが、今だいぶできるようになってきた。“長く使う”という昔みたいな考え方になっているのかなと」
服の修理に補助金 フランス
こうしたビジネスが立ち上がった背景には、持続可能なアパレル業界を目指す世界的なトレンドがあります。
例えばフランスでは2023年10月から、衣服を店で修理してもらうと、消費者に6~25ユーロ(日本円で1020~4250円 ※1ユーロ=170円で計算)の補助金が支給される制度が始まりました。
未使用の繊維製品の廃棄禁止法案が大筋合意 EU
さらに、EUでは2023年12月、未使用の繊維製品の廃棄を禁止する法案が大筋で合意されるなど、衣服のごみを減らそうという動きが加速しています。
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新品の時から“長持ち加工”
日本でも、新品の段階から長く着られるように加工した衣服が続々と登場しています。
東京都内の眼鏡専門店は2023年10月に店員の制服を一新しました。素材に汚れやシワを防ぐ特殊な加工を施したポリエステルを使っています。
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洗濯を繰り返して半年着たものと、新品のものを並べて比べてみても、ほとんど違いが分かりません。店員の一人は「シワがつきづらい素材なので、お手入れが楽になった」と話しました。
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この制服を手がけたアパレルブランドは、ほかにもさまざまな手法で衣服の寿命を延ばそうとしています。
例えば、JAXAも参加して宇宙飛行士用に開発した繊維でつくられた服は、臭いや黄ばみが抑えられ劣化が進みにくいといいます。
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また売れ残ったジーンズの生地を組み合わせた上着も。廃棄せず、新たな衣服として着てもらおうと考えました。
アパレルメーカー マーケティングディレクター 坂田文子さん
「私たちのブランドも、サステイナブル(持続可能)なファッション(の販売)だけでなく、長く愛着を持って着ていただくという価値観を広めていく手伝いができれば」
大手でも、衣料チェーンのユニクロが一部の店舗で補修を受け付けるなど、こうした取り組みが広がっています。服を長く着ることはサステイナブルでかっこいいというように、消費者の価値観が変わってきているのかもしれません。
【2024年5月27日放送】