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大阪・関西万博の開催まで1年を切りました。前回1970年の大阪万博で話題となったのが、当時の三洋電機が出展した通称・人間洗濯機です。超音波で発生させた泡で体の汚れを落とすという画期的なものでした。
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その発想を受け継いで、令和の今、新たなタイプが開発されています。
「未来型」を開発中 再び万博に出展へ
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大阪市内のメーカーのショールームに、開発中の実寸大モデルが展示されています。2025年の大阪・関西万博に出展することにしています。
この会社「サイエンスホールディングス」の青山恭明会長は、10歳の時に万博会場で見た人間洗濯機に魅了され、今回出展したいと考えました。
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この会社の強みは微細な泡を発生させる技術です。泡に汚れを吸着させ、きれに洗い流します。これを活用しようというのです。
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この会社は今、大阪大学とともに、健康管理に役立つ機能の追加に取り組んでいます。入浴中の心拍数などを計測。大阪大学産業科学研究所の神吉輝夫准教授によると、疲労度やストレスの状況、「体調がリラックスしているのか」などを把握するといいます。
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開発するメーカー 青山恭明 会長
「未来型の人間洗濯機を万博で本当に皆さんに感動を与えたい」
介護の現場に発想を生かす
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人間洗濯機の発想を介護の現場に生かそうという動きもあります。千葉県東庄町の特別養護老人ホーム「竜神苑」は4月から、入居者の体を洗うために新たな製品を試験的に導入しました。ノズルからお湯と専用のボディソープを体に吹き出してスポンジでこすり洗いする仕組みです。
特徴は、水を使っているのにベッドが濡れないことです。吹き出し口に仕掛けがあり、お湯を出すと同時に吸い取っているからです。
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この製品を開発した企業「シリウス」の社長、亀井隆平さんは、1970年の大阪万博で人間洗濯機を出展した三洋電機の出身です。体の汚れを楽に落とすという発想から、介護の現場に役立てたいと考えました。
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入浴の介助は介護者の負担が大きいですが、この製品を使えばほとんどの入居者の体を1人で洗うことができるといいます。
製品を使っている特別養護老人ホーム 吉井慶子 施設長
「職員の労働環境の改善にもつながるので、使い続けていきたい」
開発した企業 亀井隆平 社長
「どんどんお年寄りが増えていく。介護を受ける人が増えていく。世界中でこの商品を普及、拡大していきたい」
万博の目的は未来の世界を見せることでもあります。半世紀前の斬新な発想が受け継がれて、新たな製品につながっています。
【2024年5月22日放送】