飲酒運転を防げ!白ナンバー車のアルコール検査を新サービスで支援

年の瀬をひかえ、飲酒の機会が増える時期が近づいていますが、飲酒運転は絶対に避けなければなりません。

2022年4月から、ドライバーへのアルコール検査の義務づけ対象が拡大し、緑ナンバーの車だけでなく、白ナンバーの車を一定台数以上使う事業所などでも、アルコール検査を対面や電話などで行うことになりました。検査を行う企業の負担を減らし、より実効性を伴うものにしようという新しいサービスが広がっています。

アルコール検査に代行サービス

大手ドラッグストアを運営する会社「マツキヨココカラ&カンパニー」の男性社員。社用車で外回りに出かけます。車に乗り込み、運転する前に始めたのが、アルコール検査です。

息を吹き込むと…
スマホに結果が表示される

すると、すぐにスマホに着信が。電話の相手は、アルコール検査の代行サービスを提供する会社「ジェネクスト」のオペレーターです。「アルコールはゼロで間違いないですね?」と確認されました。

このサービスでは、アルコール検知器の数値がスマホからオペレーターのもとに送られます。その後、電話による会話でも酒気帯びがないかを確認します。疑いがある場合はすぐに上司に報告されることになっています。

このドラッグストア運営会社は700台近くの社用車を使って各地の店舗を回っています。

これまでアルコール検査を上司が担っていましたが、対応が難しい場合もあったことから、10月からこのサービスを導入しました。

ドラッグストア運営会社 社用車管理担当 満園敬之さん
「上司が休みだったり、電車に乗っていて電話に出られなかったりといった際には車を動かすことができないので、非効率的な部分が多々あった。効率的に業務が改善されたと感じている」

アルコール検査の代行サービス提供会社 粟野鳳志さん
「皆様の負担を減らし、業務に臨める環境をつくる。痛ましい交通事故を1件でも減らすことに近づけるのではないかと考えている」

車のキーボックス 最新技術で飲酒運転防止

最新技術を使って、より厳格に飲酒運転を防ごうというサービスも出てきています。

10月から企業向けに提供が始まった最新型のキーボックスは、アルコール検知器と連動しています。アルコールが検出されるとキーボックスが開きません。検査で問題がなければ扉を開けて車のキーを取り出せる仕組みです。

アルコールが検知されるとキーボックスは開かない

取り出せるのはドライバー本人の鍵のみ。顔認証で個人を識別するので、なりすましなどの不正も防げるといいます。

金融機関や警備会社などから、導入したいという問い合わせが増えているそうです。

鍵管理サービスを提供する「クマヒラ」 谷真一郎さん
「飲酒運転防止は企業の社会的責任。こうしたサービスをうまく活用していただければ」

検知器まで使ったアルコールチェックは機器の不足で義務化が延期されていますが、いずれ対応が必要になるということで取り組みが進んでいます。

白ナンバーの車を一定以上使う事業者は全国に30万以上あるということで、こうしたサービスが広がっていきそうです。
【2022年11月28日放送】
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