“サブスク”で観光需要アップ!レジャー施設も飛行機も

観光需要の喚起策「全国旅行支援」が10月11日から始まりました。
新型コロナで冷え込んだ観光需要を掘り起こそうと、定額で繰り返しサービスを利用できる「サブスク」=「サブスクリプション」を活用する動きが広がっています。

レジャー施設100か所超 新規客獲得へ“共闘”

バラで有名な横浜市西区の「横浜イングリッシュガーデン」は、コロナ禍で減った来園者を取り戻そうと、新たな試みを始めました。

導入したのが「電子チケット」です。毎月2980円(税抜き・休日含むプラン)の定額で、この施設だけでなく全国100か所以上のレジャー施設を利用できます。

入場に2000円~3000円程度かかる水族館や遊園地、温泉施設なども利用できます。1か月に2回ぐらい利用すれば元がとれる計算になります。

横浜の庭園を訪れていた人は「お得なものが好きなのでこれからもたくさん使っていこうと思う」と話していました。

この庭園では、サブスクを始めたことで若い新規の来園者が増えるという思わぬ効果があったといいます。

横浜の庭園 平井智貴さん
「9月の総来園者の1割弱に(サブスク)サービスを利用していただいている。『1回行ってみようかな』と気持ちのハードルを下げてもらえるところが、いちばんの魅力です」

このサービスを始めた東京のベンチャー企業「オリグレスパークス」は、新型コロナで“巣ごもり”という言葉も広がるなか、サブスクのお得感で再び外出を促せないかと考えました。

ベンチャー企業 吉武優 社長
「各レジャー施設が単独で(新規客獲得に)いくのはなかなか難しい。施設どうしの“競争”じゃなくて“共闘”ですよと。レジャーのみならずスポーツ、演劇、コンサートのような生のイベントをすべて網羅できるサービスにしていく予定」

期間限定で飛行機乗り放題 認知度アップねらう

比較的高額な飛行機を乗り放題にするサービスも期間限定で登場しました。静岡の航空会社、フジドリームエアラインズが、旅行代理店とともに企画しました。

乗り放題で利用できる空港は全国16か所。例えば、2泊3日でホテル代込み5万1000円のプラン(平日利用)では、飛行機に何度乗っても料金は変わりません。

有名な動画の配信者を募って旅行の様子を配信してもらうことで、広告効果もねらいました。

静岡の航空会社 営業戦略部 山田潤 部長
「SNSは皆さんが広告していただけるので、そこの波及効果は計り知れない。話題性のあることにチャレンジして、いろいろな方に知ってもらい、認知度向上の機会になればいい」

この飛行機乗り放題サービスは期間が終わっていますが、今後も実施を検討しているということです。コロナによる行動制限はなくなったものの、物価の高騰が続くなか、いかにレジャーに時間やお金を使ってもらえるか、模索が続いています。
【2022年10月11日放送】
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