鹿児島のジビエを新たな名産に

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「ジビエ」とは、イノシシやシカなど野生動物の肉のことです。野生動物は、農作物を荒らすなどして有害鳥獣として駆除されるとほとんどが廃棄されています

鹿児島県の企業は、地元でとれたジビエの消費拡大を図ろうと、おいしさを保つさまざまな方法を工夫しています

ホテルに地元産ジビエの料理が登場

鹿児島市に2023年オープンした外資系ホテル「シェラトン鹿児島」は、2024年から県産のジビエを使った料理を提供し始めました。臭みがなく脂身も少ないため、外国人観光客を中心に好評だといいます。

鹿児島市の外資系ホテル 伊牟田 均 社長
インバウンドの外国のお客様はジビエのほうが高級食材だと思っているから、ジビエも取り入れたらどうなんだろうということで、ことしから採用した

黒豚に比べ関心低いが… 卸会社立ち上げ

このホテルにジビエを卸している会社「鹿児島ジビエ研究所 レイビッグジャパン」代表の峯夕子さんは、鹿児島で野生動物が多く捕獲されるものの、名物の黒豚に比べてジビエへの関心が低いことを知り、2年前に事業を始めました

峯夕子代表(右)
 

ジビエの卸会社 峯夕子 代表
誰かやらなきゃというので、やる人がいないんだったら私がやったほうがいい

鮮度を保つ“現場主義”と冷凍技術

ジビエの肉の味を決めるのは鮮度です。この会社はさまざまな工夫を重ねて新鮮な肉を出荷しています。

工夫の一つは、猟師と連絡を密にとり、必ず現場で獲物を引き取ることです。

現場で丁寧に血抜きを行い…
専用の冷凍車で持ち帰る

そして工場で加工し、冷凍します。

肉を処理して加工
冷凍する

社員によると、冷凍する機械は「マイナス30度まで冷えた状態で、液体で凍らせる機械。液体のほうが熱伝導率がいいので短時間で凍らせることができる」といいます。

この冷凍技術で鮮度を保つことで県外への出荷も可能になりました。

どんな動物?どんな肉?きめ細かく情報発信

肉の情報発信も工夫しています。代表の峯さんは、動物が何を食べ、どんな場所で捕獲されたかなど品質につながる細かな情報を発信し、顧客とやり取りします。

例えば、きんかん畑で捕獲されたシカを引き取ったことを発信すると…「興味ある」との反応があったといいます。

食べた感想も送られてきた

峯さんは、東京など県外のレストランやネット販売など販路を拡大し、鹿児島のジビエを北海道のジンギスカンのような名物にしたいと考えています。

峯代表
鹿児島のジビエ自体のポテンシャルはすごく高い。ジンギスカンのように食べられるようになればいいなと思うので、そこを目指して頑張っている

鹿児島県も今後、ジビエフェアを開催するなどブランド化を後押しする計画だということで、注目されます。
(鹿児島局 越智咲穂)
【2024年6月21日放送】