2022年01月11日
通勤電車に揺られて会社に向かい、同僚と会議室に集まって話し合い…こうした働き方は、コロナ禍で大きく変化しました。
リモートワークという選択肢ができ、オンライン中心という職場も増える中で、同僚とのコミュニケーションについてみんなどのように感じているのでしょうか。
※以下、リクルートワークス研究所「職場における集まる意味の調査」より
[対象:三大都市圏にある従業員50人以上の企業で働く20歳から69歳のオフィスワーカー 期間:2021年10月14日~18日 有効回答:4202人]
【コミュニケーション量は意外と変わらない?】
コロナ禍前と比べて、職場でのコミュニケーション量が変化したか、聞きました。
リクルートの調査を基に作成
最も多かったのは「変わらない」で53.5%でした。
リモートワークが定着し、職員同士が直接顔を合わせる機会は減る傾向にありますが、意思疎通については、オンライン等でこれまでと変わらずできている、と感じる人が多いことがうかがえます。
特に、自分の判断で仕事を進められる職種の人は、これまでと大きな変化はないと感じる人が多いようです。
一方、「減った」「やや減った」を合わせて、4割近くがコミュニケーションの減少を感じていました。
部下を指導する立場の管理職や、人数の多いプロジェクトに携わる人などは、同僚とのやりとりがしづらくなったと感じているようです。
【特に目的のない雑談が…】
では、職場のシーン別での変化を見てみます。
リクルートの調査を基に抜粋して作成
「情報伝達のための会議」や「意思決定・合意形成のための会議」など、明確に「目的が設定された場」については「増加」が「減少」を上回っていました。
方針や目的を伝えることがメインの集まりでは、大人数で集まれたり、チャットの機能を使ってその場で質問できたりするなど、オンラインで効率的に進められるメリットがあることが理由と考えられます。
反対に、「『ちょっといいですか』などから始まる会話」や「仕事とは関係のない雑談」など、「目的以外の会話が期待できる場」については、「減少」が「増加」を上回る結果となっています。
一見関係のない会話から仕事のアイデアにつながることもあり、業種によっては影響があるかもしれません。
このため、オンライン上で特に目的もなく雑談できる場を設けている企業もあるそうで、こうした工夫がうまく活かせれば、よりスムーズなコミュニケーションにつながりそうですね。
【今後の課題は】
職場のコミュニケーションが変化したことで、中長期的な課題も見えてきました。
アンケートであがった上位3項目は…
1位:仕事のノウハウが継承されない
2位:職場の一体感やチームワークが弱くなる
3位:離職者ややる気のない人がでてくる
一体感を感じづらく、先輩や上司の背中を見て自然と学べることがなくなるのは大きな課題かもしれません。
新しいツールを活用し、減った部分をいかにうまく補完していけるかが、重要になってくると思われます。
リクルートワークス研究所主任研究員の辰巳哲子さんは次のように話しています。
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