原子力

高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉作業 再開を10月に延期

高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉作業 再開を10月に延期

2019.05.23

福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」では、定期検査のために中断している廃炉作業をことし7月から再開する計画でしたが、相次いだ機器の不具合への対策が必要だとして、作業の再開を10月に延期することになりました。

去年8月から本格的な廃炉作業が始まった高速増殖炉「もんじゅ」では、原子炉近くの貯蔵槽からの核燃料の取り出しが行われていましたが、1月末から定期検査のために作業が中断していて、日本原子力研究開発機構は、ことし7月末の検査の終了に合わせて作業を再開し、原子炉から核燃料を取り出す作業を開始する計画でした。

しかし、機器に冷却用の液体ナトリウムが付着した不具合の原因究明や、機器を分解して点検するなどの必要があるとして、作業の開始をことし10月に延期することになりました。

「もんじゅ」では、2022年12月までに核燃料530体を取り出す計画で、原子力機構は今回の工程の変更による影響はないとしています。

一連の廃炉作業ではことし1月までに核燃料100体を取り出す計画でしたが、機器の不具合などのため86体にとどまるなど、当初から作業の中断が相次いでいます。

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