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原子力
2019.02.25
先月、茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構の施設で放射性物質が漏れ出したトラブルについて、原子力機構は放射性物質が入った容器を袋に入れて、その口を閉じる作業中に袋が装置に接触し、穴が空いたことが原因とみられると発表しました。
原子力機構の核燃料サイクル工学研究所では、先月30日、核燃料の原料となるプルトニウムなどの放射性物質が室内に漏れ出し、現場にいた作業員の防護服などを汚染しました。
作業員の被ばくや周辺環境への影響はありませんでしたが、原子力機構は放射性物質の入っていた容器を包んでいた樹脂製の袋に小さな穴が見つかったとしてトラブルの原因の調査を続けていました。
その結果、作業員が、放射性物質が入った容器を袋に入れてその口を閉じる作業中に袋が装置に接触し、穴が空いたことが原因とみられると発表しました。
そして、作業員が穴が空いたことに気がつかずに容器を袋に入れるなどの作業を続けた結果、汚染を拡大させた可能性が高いとしています。
原子力機構は「作業の手順を見直し、職員への教育や訓練を徹底するなどして、再発防止に努めたい」と話しています。