退位のお気持ち表明後のご活動
上皇さまは、平成28年(2016)8月に退位の意向が強くにじんだお気持ちを表明したあとも、変わりなく公務に臨まれてきました。
平成28年(2016)
お気持ちの表明から1週間後の8月15日には、上皇后さまとともに全国戦没者追悼式に臨み、戦後70年の平成27年(2015)に続いて「深い反省」という言葉を盛り込んでおことばを述べられました。
秋には、国体の開会式出席のため訪れた岩手県で、東日本大震災からの復興状況を視察し、仮設住宅などで暮らす被災者に言葉をかけられました。
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平成29年(2017)
2月末からは上皇后さまとともに国賓としてベトナムを訪れ、国際親善に努められました。そして6月には、退位に向けた特例法が成立しました。
その後、10月には九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県と大分県を訪れ、被災者を見舞われました。
11月には鹿児島県の島々を訪れ、平成27年(2015)の爆発的な噴火で避難を余儀なくされた口永良部島の住民たちと懇談したほか、初めて訪れた与論島と沖永良部島では、島の住民や子どもたちと交流されました。
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12月には、三権の長や皇族などからなる皇室会議や閣議を経て、退位と即位の期日が決まりました。
平成30年(2018)
3月には11回目となる沖縄訪問に臨み、戦没者を慰霊して遺族に言葉をかけられました。
6月には、「全国植樹祭」に出席するため福島県を訪れ、震災による津波で大きな被害を受けた南相馬市の会場で、将来、海岸防災林となる木々を植えられました。
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そして8月15日、退位を前に最後に臨んだ全国戦没者追悼式では、結びの一文に「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ」という一節を新たに盛り込んでおことばを述べられました。
翌9月には2度にわたって西日本豪雨の被災地を訪問し、11月には震度7の揺れを観測した北海道厚真町を訪れ、被災した人たちを見舞われました。
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天皇として最後となった平成30年(2018)12月の誕生日には、参賀のため8万2,800人余りが皇居を訪れました。参賀が今の形になった昭和44年以降、最も多い人出となりました。
平成31年(2019)
1月2日の新年一般参賀でも平成に入って最も多い15万4,000人余りが訪れ、上皇さまは国内外の人々の幸せを祈るおことばを述べられました。
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2月24日には、在位30年を記念する政府主催の式典に上皇后さまとともに出席し、前年の誕生日に続いて、平和を願う気持ちや国民への感謝の思いを述べられました。
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4月10日には皇后さまとの60回目の結婚記念日を迎え、皇族方や三権の長などから祝賀を受けられました。