可能性が少なくても1回のチャンスで勝ちさえすればいい

守田英正

サッカー #苦しいとき

サッカー日本代表で攻守のキーマンと言われるミッドフィルダーの守田英正。
ホームで迎えた初戦でいきなり敗れるなど苦しい戦いが続いたアジア最終予選で活躍し、日本のワールドカップ7大会連続出場に大きく貢献した。

守田の実力の一端を示すのが「拾う力」だ。

アジア最終予選、日本代表の選手の中でこぼれ球を拾った回数が最も多かったのが守田だった。的確な予測に基づくハードワークと視野の広さを生かしてボールを拾い続け、日本代表を活性化させた。

得点につなげるパスも持ち味の1つだ。
アジア最終予選の第9戦では終了間際に守田のパスをきっかけに貴重な決勝ゴールが生まれ本大会出場につながった。

「代表選手としてワールドカップの出場権がかかった苦しい試合を体験できた。ピッチ外の重圧などいろいろ感じながらプレーできたので、いい経験になった」

日本にとって、7回目のワールドカップ。1次リーグでは優勝経験のあるスペイン、ドイツと同じ組に入った。この強豪を相手に2位以内を確保しなければ目標のベスト8はおろか、決勝トーナメントにすら進めない。

それでも守田はあくまで前向きだ。

「フィジカルや技術は、まだ負けている部分があると思う。でも勤勉さや真面目さ、一致団結するという部分で、日本は海外のチームよりたけていると思っている」

個の能力で負けていたとしても日本が組織力を発揮すれば勝機は見えてくる。
ポルトガル1部リーグでプレーし、ヨーロッパチャンピオンズリーグでも各国の選手と戦ってきた守田は、そこにチャンスがあると見ている。

前回のワールドカップはテレビで見ていたという守田。
「次は絶対に自分が出る」と言い聞かせてきた。
あれから4年。
いまや日本代表の中核を任されるほどに成長をとげた27歳に険しい道が予想される今回のワールドカップについて聞くと自信をみなぎらせてこう答えた。

「可能性が少なかろうが、その1回のチャンスを確実にものにして勝ちさえすればいいわけなので、どれだけその思いが強いかだと思う。ベスト8という壁はあると思うが、優勝を目指す上で、そこを越えていければいい」

サッカー #苦しいとき