沖縄のスターになるんだという思いで、目の前のボールに集中してきた

山川穂高

野球

プロ野球 西武の山川穂高。2022年シーズンは5月28日時点で両リーグトップの16本のホームランを打っている。
2年連続でホームラン王に輝いたあと、2020年、2021年と打率2割台前半、ホームラン20本台と満足いかない結果に終わったが、2022年シーズンは力強い打撃が復活した。

「過去の2年があったから、今打てているのでいい勉強になったなと思う」

どんなときでも山川の力になっているのがふるさとの沖縄の存在だ。
入団当初、プロで活躍した沖縄出身の選手は少なく、周囲から成功するのは難しいと言われたという。

「今でこそ活躍してる選手も増えているし人数も多いと思うが、僕が西武に入ったときは何かあったら『沖縄だから』と言われていた。なかなかやっぱり大阪や東京の人に勝てないと言われ続けた部分も正直僕は感じた」

それでも人一倍練習を重ねて沖縄出身として初のホームラン王やリーグMVPに輝くなど道を切り開いてきた。

「沖縄の人間っていうプライドは持っている。沖縄のスターになるんだという思いがあるので、そう思いながら練習して、試合では目の前のボールに集中してというのをずっと繰り返してきた」

沖縄が本土復帰50年を迎えた2022年5月。山川は3年ぶりとなる沖縄での試合に臨んだ。期待されたホームランは出なかったが、球場では山川が打席に立つたびにひときわ大きい指笛や拍手の音が響いた。
沖縄にとっての節目の年に活躍を続ける山川。
野球を通してふるさとに届けたい思いがある。

「自分がプレーする姿を見てもらって、日々の生活や1日1日を一生懸命頑張れる何かに少しでも繋がってくれればいいし、いいメッセージとして届いてくれれば一番最高かなと思う。野球の華はホームランと言われるので、ホームラン王になるのをまた見てもらいたい」

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