
悔しい気持ちがあることはいいこと
日本選手初の快挙にも、大谷翔平はいつもどおり淡々としていた。
「これをあした以降、継続できるかどうかが一番大事」
2019年6月13日のレイズ戦。3番指名打者の大谷は、1回にスリーランホームラン、3回にツーベースヒット、そして5回にスリーベースヒットを打って大記録に王手。そして7回の第4打席でシングルヒットを打って、大リーグでプレーした日本選手で初となるサイクルヒットを達成した。
「偉大な先輩がいる中で、初めて達成できたのは、自分の自信になるのではないかと思う」
2019年シーズン、大谷は左ひざに痛みが出たことから9月にチームを離脱し手術を受けた。
大リーグ2年目は106試合の出場で、打率2割8分6厘、ホームラン18本、62打点の成績だった。
「数年前だったら、もしかしたら満足していたかもしれないが、今までの中ではいちばん悔しいシーズンだった。ただ悔しい気持ちがあることはいいことだと思っている」
2020年シーズンは、再び投打の二刀流で挑む。
「まだまだうまくなれる可能性はあると思う。
前のシーズンを超えるために練習して、次のシーズンに行こうという気持ちは変わらない」