世界市場へ!日本のお菓子

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日本の菓子が今、外国人から高い人気を得ています。2023年の日本の菓子の輸出額は431億円で、過去最高を更新しました日本の菓子メーカーはさらなる市場を開拓しようと、世界に向けた販売戦略を模索しています

“あの論争”を海外でも 話題性で攻めるチョコレートメーカー

アジアの物流拠点シンガポール。日本の大手チョコレートメーカーが今、日本でおなじみの菓子の販売に勝負をかけようとしています。現地に建設した工場で、2022年から生産を始めました。

街の人にこの菓子の感想を聞いてみると…

また別の人は「初めて見ます。きのこの形に見えますね」と話し、次のように疑問を口にしました。

海外では知名度の低いこの商品をどう売り出していくのか。このメーカーが一つのカギになると考えているのが、その形が生み出す「話題性」です

日本では、きのこの形をした菓子と、たけのこの形をした菓子の「どちらが好きか」という論争がSNS上で盛り上がり、売り上げにもつながってきました。

菓子を通じたコミュニケーションという日本ならではとも言える文化を、将来的には海外戦略に生かしたいと考えています

大手チョコレートメーカー グローバルカカオグループ 日吉良平さん
おもしろさ、楽しさがブランドの強みになっている。さまざまな国での市場規模が拡大するなかで、浸透できると考えている

「かめばかむほど」は通用するか? 世界有数の市場ねらうスナック菓子メーカー

日本の大手スナック菓子メーカーは、世界有数のスナック菓子の市場・アメリカをねらっています。

今後の日本マーケットの縮小を見越して、日本で年間約450億円を売り上げる商品のアメリカでの販売拡大を目指しています。

独自の製法による味や風味がアメリカでどう受け止められるのか。社内会議では、アメリカの現地担当者から次のような意見が出ました。

アメリカでは「“風味”を説明しようとしても分からない」というのです。

長年の製法を変えるべきかどうか。会議で、経営企画部長が「(中に味を)練り込まずに(外から)コーティングだけの味つけ」はどうか、と述べると…

欧米グループ本部長は「日本でもそうだったけれども、(この商品は)新しいポテトスナックカテゴリー」と強調していました。

大手スナック菓子メーカー マーケティング本部 谷澤渓介ブランドマネージャー
日本ではお客様に価値として受け入れていただいている部分が、海外でも同じように受け入れていただけるのか。(日本では)認識いただいているので、それに近い世界がほかの国でもつくれると、ビジネスとして安定してくるのかなと思う

菓子の市場規模 世界で拡大

世界の菓子の市場規模は2028年に約121兆円に上り今よりさらに17兆円拡大すると言われていて、競争がますます激しくなりそうです
(経済番組 梅本肇、アジア総局 白水康大、経済番組 松村亮)
【2024年7月8日放送】

菓子メーカーの商品開発や海外を巡る攻防はこちらの番組で詳しくお伝えします