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パラオ高官 中国の調査船航行 “海洋監視で日本の支援に期待”

南太平洋の島しょ国の首脳らが参加する「太平洋・島サミット」が16日から東京で始まるのを前に、パラオの高官がNHKの取材に応じ、近年、中国の海洋調査船の航行がEEZ=排他的経済水域で繰り返し確認されているとして、衛星などを活用した海洋監視の分野で日本からの支援に期待を示しました。

「太平洋・島サミット」は、日本が1997年から3年ごとに開いていて、ことしは16日から東京で開催され、南太平洋の18の国や地域の首脳らが参加する予定です。

これを前に、パラオ大統領府のジェニファー・アンソン安全保障調整官がNHKのインタビューに応じました。

このなかでアンソン調整官は、近年、中国の海洋調査船が排他的経済水域内に許可なく入り、海底ケーブルが敷設された場所のほか、延長申請している大陸棚の海域を繰り返し航行していると指摘し、「われわれの排他的経済水域は60万平方キロメートルあり、必要な監視を行うには広大で、調査船が何をしているのか正確に調べるための手段を持っていない」と述べました。

さらに「航空機での監視や衛星画像で船舶を追跡するすべがなく、ほぼ盲目的にパトロールに出ている」として、衛星などを活用した海洋監視の分野で日本からの情報共有と支援に期待を示しました。

また、今回の会議について、中国がこの地域での影響力を強めている現状を指摘し、「参加メンバーの多くは中国と緊密な関係にあり、悪く言うことを望んでいない」とする一方で、「それぞれが抱えている課題を共有する機会になる」とも述べ、会議の重要性を強調しました。
07/15 18:54
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