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アメリカ シアトル 「サダコ像」足の部分から切断されなくなる

アメリカ西部ワシントン州のシアトルで、広島の「原爆の子の像」をモデルに建てられた少女の銅像が、足の部分から切断され、なくなっているのが見つかり、警察は窃盗などの疑いで捜査しています。

シアトルの地元紙「シアトル・タイムズ」などによりますと、今月12日、市北部の平和公園にある「サダコ像」が、足首の上で切断されなくなっているのが見つかりました。

公園を管理するシアトル市は、第一級窃盗と悪質ないたずらの疑いで、今月12日、被害を届け出たということで、警察が捜査しています。

また現地のテレビ局は、関係者が周辺の金属スクラップ業者に事件について周知したと伝えていて、高騰している銅をねらった可能性があるという見方も出ています。

シアトルの「サダコ像」は、広島で被爆し、白血病によって12歳で亡くなった佐々木禎子さんをしのぶため、広島の平和公園にある「原爆の子の像」をモデルに、地元の平和活動家フロイド・シュモー氏らによって1990年に建てられました。

2003年にも像の右腕が何者かに切断され、日米で募金活動が行われて、8か月後に修復された経緯があります。

原爆で亡くなった人たちの追悼行事をシアトルで毎年行っている平和団体は、NHKの取材に対し「破壊行為にショックを受け、悲しんでいる。この悲劇を受けて、より多くの人が結束し、新しく像を作り直して、核兵器の廃絶に向けた運動を再び盛り上げられればと思う」と、コメントしています。
07/15 12:25
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