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トランプ前大統領銃撃事件 アメリカ国内や海外の反応は

トランプ前大統領の銃撃事件についての反応をまとめました。

《アメリカ国内の反応》


ハリス副大統領「暴力は私たちの国にはふさわしくない」

ハリス副大統領は13日、声明を発表し「トランプ前大統領のイベントでの銃撃事件について説明を受けた。彼が深刻なけがをしていないことに安どしている。彼と彼の家族、そして、銃撃によって負傷し、影響を受けたすべての人々のために祈っている」としました。

そして「このような暴力は私たちの国にはふさわしくない。われわれはこの忌まわしい行為を非難し、さらなる暴力につながらないよう、みずからの役割を果たさなければならない」と強調しました。

オバマ元大統領「民主主義に政治的暴力の余地はない」

オバマ元大統領は13日、みずからのSNSに投稿し「われわれの民主主義に政治的な暴力の余地はない。何が起きたのか、正確にはまだわからないが、トランプ前大統領が大きなけがをしなかったことにみな安どしていて、この瞬間をわたしたちの政治における礼節や敬意を再び確認するために使うべきだ。ミシェルと私は彼の早期の回復を願っている」としています。

ブッシュ元大統領「トランプ氏 無事だったことに感謝」

ブッシュ元大統領は声明で「妻のローラとともに、卑劣な襲撃を受けたトランプ氏が無事だったことに感謝する。そして、シークレットサービスの迅速な対応を称賛する」と述べました。

クリントン元大統領「暴力は許されるものではない」

クリントン元大統領はSNSに「アメリカで暴力は、特に政治的プロセスにおいて許されるものではない。妻のヒラリーと私は、トランプ氏が無事であることに感謝し、集会での襲撃で影響を受けたすべての人に対し心を痛めている。そしてシークレットサービスの迅速な行動に感謝する」と投稿しました。

野党・共和党議員「トランプ氏のために祈っている」

野党・共和党の議員は次々と「トランプ氏のために祈っている」などと旧ツイッターのXに投稿し、トランプ氏のもとでの結束を呼びかけています。

このうち、ジョンソン下院議長は「治安当局から報告を受け、事態を注視している。選挙集会でのこのような恐ろしい政治的な暴力行為は許されず、強く非難されるべきだ」と投稿しました。

また、トランプ氏の長男、トランプ・ジュニア氏は「彼はアメリカを救うために戦いをやめない」と投稿しました。

与党・民主党議員「トランプ氏の無事に安ど」

与党・民主党の議員も事件を非難するコメントを次々と出しています。

このうち民主党の議会上院トップのシューマー院内総務はSNSに「集会で起きたことに恐怖を感じるとともに、トランプ前大統領が無事だったことに安どしている。政治的な暴力はわれわれの国にふさわしくない」と投稿しました。

また、民主党の議会下院トップのジェフリーズ院内総務はSNSに「私の思いと祈りはトランプ前大統領とともにある。いかなる政治的暴力も決して許されるものではない」と投稿しました。

イーロン・マスク氏「トランプ大統領 全面的に支持」

実業家のイーロン・マスク氏は「私はトランプ大統領を全面的に支持し、彼の1日も早い回復を願っている」と旧ツイッターのXに投稿し、続けて「アメリカにこれほどタフな候補者がいたのはセオドア・ルーズベルト元大統領が最後だった」と投稿しました。

マスク氏をめぐってはアメリカのメディアがトランプ前大統領を支援する団体に献金したと報じていますが、自らトランプ前大統領への支持を公表したのは初めてと見られます。

《日本の反応》


岸田首相「民主主義に挑戦する暴力に立ち向かわなければ」

岸田総理大臣は、旧ツイッターの「X」に日本語と英語で「民主主義に挑戦する暴力にはきぜんと立ち向かわなければならない。トランプ前大統領の一刻も早い回復をお祈りします」と投稿しました。

自民 茂木幹事長「暴力に訴えること強く非難」

自民党の茂木幹事長は宮城県石巻市で講演し「アメリカは政治的、社会的な分断で二極化が進んでいると指摘されるが、どんな事情があるにしても暴力に訴えることがあってはならない。強く非難したい」と述べました。

その上で「日米貿易交渉を担当した際、当時の大統領だったトランプ氏から『茂木はタフだ』と言われたことがあるが、事件後、耳に負傷を負いながら拳を振り上げたトランプ氏こそタフだと感じる。一日も早い全快を心からお祈りしたい」と述べました。

公明 山口代表「平和裏に選挙行われること望む」

公明党の山口代表は訪問先のカンボジアで記者団に対し「トランプ氏に心からお見舞いを申し上げるとともに平和裏に選挙が行われることを望む。暴力で選挙を妨害する行為は許されず、日本でも暴力が起きた経験があるので、民主主義における選挙が公正、安全に行われるよう世界と協力していきたい」と述べました。

自民党の稲田幹事長代理はNHKの「日曜討論」で「安倍元総理大臣への銃撃も本当に衝撃を与えた。言論空間が過激になり、それが『現実でも何をやってもよい』という状況になるようでは選挙の公正性や安全、そして民主主義自体が守れない事態となってしまう」と述べました。

立憲民主党の大串選挙対策委員長は「日曜討論」で「選挙への暴力は言語道断で、民主主義に対する挑戦であり、絶対にあってはならないことだ。選挙は有権者と触れ合って意見交換することが基本であり、選挙の自由をきちんと守りながら、テロなどがない民主主義の価値を守る状況を作っていくバランスが求められている」と述べました。

《海外の反応》


中国外務省「習主席がお見舞いの意」

中国外務省は14日午後、ホームページで報道官のコメントを発表し「中国はトランプ前大統領の銃撃事件を注視している。習近平国家主席がトランプ前大統領にお見舞いの意を伝えた」としています。

仏大統領「民主主義にとって悲劇」

フランスのマクロン大統領は、トランプ前大統領に対し、1日も早い回復を祈るとともに「観客の1人が死亡し、複数人が負傷した。これは私たちの民主主義にとって悲劇だ。フランスはアメリカ国民の衝撃と憤りを共有している」とSNSに投稿しました。

ゼレンスキー大統領「暴力は正当化されない」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ前大統領が演説中に銃撃されたことに「がく然とした」として早期の回復を祈るとともに、「このような暴力は正当化されるものではなく世界中のどこでもあってはならない」と自身のSNSに投稿しました。

ロシア大統領府「現政権が事態を誘発」

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、アメリカのトランプ前大統領が演説中に銃撃されたことを受けて14日、国営メディアの取材に対し、コメントしました。

この中で、ペスコフ報道官は「バイデン政権は政治闘争の過程で、トランプ氏を取り巻く雰囲気を作り出し、それが、こんにち、アメリカが直面している事態を誘発した」として、バイデン政権を批判しました。

その上で「政治の舞台からトランプ氏を排除しようと、裁判所や検察などを使い、政治的にトランプ氏の信用を失墜させようとする試みが何度も行われた結果として、彼の命が危険にさらされていることは誰の目にも明らかだ」と主張しています。

また、ペスコフ報道官は「ロシアは政治闘争の過程における暴力を断固として非難する」として、今回の銃撃を非難しました。

国連「この政治的な暴力行為を明確に非難」

トランプ前大統領が演説中に銃撃されたことについて国連の報道官はコメントを出し「グテーレス事務総長はこの政治的な暴力行為を明確に非難し、トランプ氏の一刻も早い回復を願っている」としています。

イギリス首相「衝撃的な光景にがく然」

イギリスのスターマー首相は「トランプ氏の集会での衝撃的な光景にがく然としており、トランプ氏とその家族に心よりお見舞い申し上げる。どのような形であれ、政治的暴力はわれわれの社会に入る余地はない」とXに投稿しました。

イスラエル首相「明らかな攻撃にショック」

事件を受けてイスラエルのネタニヤフ首相はSNSに「トランプ氏への明らかな攻撃にショックを受けている。彼の安全と、早い回復を祈っている」と投稿しました。

台湾 頼総統「早い回復を願う」

台湾の頼清徳総統は自身のSNSに「私の思いと祈りはトランプ氏とともにあり、早い回復を願っている。いかなる形の政治的暴力も私たちの民主主義社会に受け入れられることはない」と投稿しました。
07/14 23:02
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