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NATO首脳会議閉幕 ウクライナとの連携強化へキーウに上級代表

アメリカの首都ワシントンで開かれていたNATO=北大西洋条約機構の首脳会議は最終日の11日、日本の岸田総理大臣やウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、ロシアによる軍事侵攻への対応などをめぐって協議が行われ閉幕しました。

ワシントンで3日間の日程で開かれていたNATOの首脳会議は、最終日の11日、日本の岸田総理大臣をはじめインド太平洋地域のパートナー国の首脳らが出席したのに続いて、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、ロシアによる軍事侵攻への対応などをめぐって協議が行われました。

このあとNATOのストルテンベルグ事務総長が締めくくりの記者会見を行い、会議は閉幕しました。

10日に行われた協議では、加盟国の首脳らはウクライナとの連携を強化するため、NATOの上級代表を首都キーウに置くことを確認しました。

その上で、NATO加盟に向けたウクライナの道筋は後戻りできないものだとして将来の加盟を支持する立場を改めて示しました。

さらに中国については「ロシアによる侵攻の決定的に重要な支援者だ」とした上で、軍事目的にも転用できる部品や原材料などをロシアに供給しないよう求めました。

バイデン大統領 ウクライナへ360億円相当の軍事支援

アメリカのバイデン大統領は11日、NATOの首脳会議にあわせてウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、新たな軍事支援を行うと伝えました。

アメリカ政府によりますと軍事支援は、防空システム「パトリオット」1基や高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われるロケット弾の供与など、2億2500万ドル、日本円にしておよそ360億円相当だということです。

会談でバイデン大統領は「われわれは今も、将来もウクライナとともにあることを世界に示す」と強調しました。

これに対してゼレンスキー大統領は新たな支援に謝意を示した上で「われわれは戦争の公正な終結をいかに達成するかについても話し合う。いかにこの戦争を正当な形で終わらせ一刻も早く、平和を取り戻さなければならないかについてだ」と述べました。

またウクライナの和平案をめぐって各国の首脳級が話し合う「平和サミット」の2回目の会議を、ことし中に行う必要があるという考えを示しました。

バイデン大統領は9日、NATOの首脳会議での演説で、「パトリオット」など防空システム5基をドイツなどと供与すると明らかにし、ウクライナ支援を継続する姿勢を鮮明にしています。
07/12 07:17
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