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ガザ地区 人道状況悪化 国連機関の職員“一刻も早い停戦を”

パレスチナのガザ地区では、イスラエル軍の攻撃が続き、北部では多くの住民が再び避難を迫られるなど人道状況の悪化に歯止めがかかっていません。現地で医療支援にあたる国連機関の日本人職員は、食料が足りず、支援物資の略奪が起きるなど治安の悪化も深刻だとして、一刻も早い停戦を訴えています。

イスラエル軍は、11日もガザ地区中部や南部などで攻撃を続け、パレスチナのメディアは子どもを含む34人が死亡したと伝えています。

ガザ地区の保健当局は、これまでの死者は3万8345人にのぼっていると発表しています。

また、イスラエル軍は、北部のガザ市の住民に再び退避を通告していて、中東の衛星テレビ局アルジャジーラはおよそ30万人の住民が避難を迫られていると報じています。

ガザ地区中部で支援にあたっているUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関の清田明宏保健局長はNHKの取材に対し、多くの住民が何度も避難を強いられ、劣悪な衛生環境のなかでテント生活を続けていて、人道状況の悪化に歯止めがかかっていないと指摘しました。

また、食料が足りず、支援物資が略奪されるケースも相次ぐなど治安の悪化も深刻で、南部ラファにあるUNRWAの倉庫ではおよそ3億円分の医薬品が略奪にあったということです。

清田さんは「早く秩序を取り戻し、支援が再開できる状態になってほしい」と述べ、一刻も早い停戦が必要だと訴えていました。
07/12 05:28
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