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ラグビーW杯 準々決勝の見どころ 今大会の戦いぶりは【後編】

ラグビーワールドカップフランス大会は、いよいよ決勝トーナメントに入ります。日本は残念ながら1次リーグ敗退となりましたが、強豪どうしの見応えのある試合が期待されます。準々決勝の見どころを紹介する“8強激突”。後編は日本時間の16日に行われる2試合をピックアップします。

目次

    ▸【前編】ラグビーW杯 準々決勝の見どころ 今大会の戦いぶりは

    【イングランド(6位)×フィジー(10位)】

    スタッド・ド・マルセイユでは、世界ランキング6位のイングランドと世界10位のフィジーが対戦します。

    ▸【最新情報はこちら】イングランド×フィジー

    ◆イングランド◆

    《プールD》
    ○イングランド 27-10 アルゼンチン
    ○イングランド 34-12 日本
    ○イングランド 71ー0 チリ
    ○イングランド 18-17 サモア

    ▸【詳しくはこちら】イングランド 今大会の戦いは?

    オーウェン・ファレル主将(右)

    イングランドは、1次リーグが日本と同じプールDでした。決勝トーナメント進出を決めて臨んだ最後のサモア戦こそ苦しみましたが、4連勝で1位通過しました。

    日本戦でもキックから効果的な攻撃

    イングランドは、キックを効果的に使いながら、強力なフォワード陣が攻め込む戦術を得意としています。

    今大会もキックからプレーを続けた回数が135回と全チームの中で最も多くなっています。

    ラグビーではキックをすると相手のボールになる可能性が高くなりますが、イングランドは、味方のボール保持につなぐ確率が21.5%とトップでした。

    ジョージ・フォード選手のドロップゴール

    キックのイングランドを象徴したのが初戦のアルゼンチン戦でした。

    司令塔のジョージ・フォード選手がペナルティーゴールとドロップゴールで全得点をたたき出しました。

    1次リーグで記憶に残る試合の1つと言えるのではないでしょうか。

    また、強靭なフォワードが組むスクラムも成功率が95%と全体の2位の数字を残していて、自らの長所をいかした戦い方ができています。

    ◇フィジー◇

    《プールC》
    ●フィジー 26-32 ウェールズ
    ○フィジー 22-15 オーストラリア
    ○フィジー 17-12 ジョージア
    ●フィジー 23-24 ポルトガル

    ▸【詳しくはこちら】フィジー 今大会の戦いは?

    フィジーは唯一、1次リーグで2敗しながら、決勝トーナメントに勝ち進んだチームとなりました。

    フィジーは多彩なパスワークと俊敏性をいかしたランが強みで、その独創的なラグビーは「フィジアン・マジック」と称されています。

    「フィジアン・マジック」オーストラリアに勝利

    1次リーグは、4試合すべてが7点差以内という接戦を重ねてきました。

    初戦のウェールズ戦では、終了間際にボールがつながれば逆転を呼び込むトライが決まるという場面でまさかのノックオンをおかし、試合に敗れました。

    第3戦のジョージア戦は、一進一退の攻防のすえ、最後は相手の猛攻に耐えて白星をつかみました。

    どこかわくわくさせる試合を見せてくれます。

    突進するレバニ・ボティア選手

    その中で、フランカーやセンターでプレーするレバニ・ボティア選手は、ボールを奪って守りから攻めに転じる「ターンオーバー」の回数がここまで6回と準々決勝に進出したチームの選手の中ではトップの数字を残しています。

    両チームの対戦は、イングランドが7勝1敗と大きくリードしていますが、唯一の敗戦は、ことしのワールドカップ直前のテストマッチです。

    リベンジに燃えるイングランドが試合の主導権を握るというのが大方の予想ですが、フィジーのカウンター攻撃も決して侮れません。

    ▸【詳しくはこちら】個人・チーム ランキング

    【フランス(2位)×南アフリカ(3位)】

    準々決勝の締めくくりとして、パリ近郊のサンドニにあるスタッド・ド・フランスで行われる世界2位のフランスと世界3位の南アフリカの対戦は優勝候補どうしの実力伯仲の戦いが期待されます。

    ▸【最新情報はこちら】フランス×南アフリカ

    ◆フランス◆

    《プールA》
    ○フランス 27-13 ニュージーランド
    ○フランス 27-12 ウルグアイ
    ○フランス 96-0 ナミビア
    ○フランス 60-7 イタリア

    ▸【詳しくはこちら】フランス 今大会の戦いは?

    開幕戦でニュージーランドに勝利

    開催国のフランスは1次リーグのプールAを4連勝で勝ち上がりました。

    開幕戦では、ニュージーランドに勝利。優勝3回の強豪に1次リーグで黒星がついたのは、10回を数えるワールドカップの歴史の中で初めてのことでした。

    フランスは、1次リーグ4試合での失点が32点と全チームの中で最少、得点は210点と2番目に多く、攻守ともに充実しています。

    アントワーヌ・デュポン主将

    さらに、準々決勝に臨むチームにとって明るい材料となっているのが、キャプテンを務めるスクラムハーフのアントワーヌ・デュポン選手の復帰にめどがたったことです。

    1次リーグ第3戦で相手のタックルを受けて顔の骨を骨折し、一時は、チームからの離脱をささやかれましたが、頬にチタン製のプレートを埋め込む手術を受けて、準々決勝を前に全体練習に合流しました。

    得点ランキング1位 トマ・ラモス選手

    また、フルバックのトマ・ラモス選手は、ここまで3試合の出場ながら61得点を記録し、得点ランキングのトップを走っています。

    ハンドリングスキルにも定評があり、チームの躍進を支えています。

    ◇南アフリカ◇

    《プールB》
    ○南アフリカ 18-3 スコットランド
    ○南アフリカ 76-0 ルーマニア
    ●南アフリカ 8-13 アイルランド
    ○南アフリカ 49-18 トンガ

    ▸【詳しくはこちら】南アフリカ 今大会の戦いは?

    強力なフォワード陣が軸

    前回優勝の南アフリカは、1次リーグで世界ランキング1位のアイルランドに競り負けて苦杯をなめましたが、そのほかの試合では、強さを存分に示しています。

    南アフリカの特徴は世界ナンバーワンとも言われる圧倒的なフィジカルをいかしたラグビーです。

    1試合あたりの平均タックル数では、準々決勝に進出したチームで2位の124.3回を記録しています。

    チームを象徴するのが、ナンバーエイトやフランカーでプレーするデュエイン・フェルミューレン選手です。

    デュエイン・フェルミューレン選手

    強力な突破力とタックルを持ち味としていて、今大会の1次リーグでも力強いタックルを見せ、チームに勢いを与えてきました。

    両チームは、去年テストマッチで対戦し、フランスが30対27で競り勝ちました。フランスが南アフリカに勝つのは13年ぶりで、ともにレッドカードで退場者を出す激しい試合になりました。ベスト4をかけた試合も激しくなることが予想されます。

    ▸ラグビーW杯の歴史 名場面振り返り 1987~2019

    日本代表