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ルール・用語

ラグビーワールドカップ 2023 フランス大会 ルール・用語の情報についてお伝えします。

あ行

オーバーザトップ
密集戦のボールを奪い合う局面で相手側に倒れ込んでボールが出るのを妨げる反則です。両チームの選手が地面にあるボールを奪い合う「ラック」の状態やトライを決める境界線付近の攻防で起こりやすい反則です。オーバー ザトップ(ボール)という名のとおり=「ボールを超えて倒れ込む」というイメージです。この反則をすると相手チームにペナルティーキックが与えられます。
オフサイド
いてはいけない場所でプレーした場合の反則です。スクラムやラインアウト、モール、ラックなどプレーの状況によってオフサイドとなるラインは異なりますが、そのラインを超えてプレーに参加した場合、反則となります。ディフェンスが密集からボールが出る前に飛び出してオフサイドラインを超えてしまうことがよくみられるケースです。この場合、相手チームにペナルティーキックが与えられます。また、ボールを持った選手が自分より前にいる味方の選手に偶然ぶつかって相手がディフェンスできない状態になった場合「アクシデンタル オフサイド」という反則になります。オフサイドよりも反則としては軽く、反則があった地点から相手ボールのスクラムで試合が再開されます。
オフロードパス
タックルを受けながらボールをつなぐパスのことです。タックルを受けていない状態の通常のパスに比べて成功させるのが難しく、決まればトライにつながるケースもあります。ディフェンスを引きつけてパスを出すため、タックルをずらすボディーコントロールやパスの精度、視野の広さに加えて受け手の立ち位置も重要になります。サポートの選手がタイミングよくスペースに走り込んでオフロードパスが決まれば、相手のディフェンスラインを突破するチャンスになります。2019年のワールドカップ日本大会では日本代表が随所でオフロードパスを成功させ、トライにつなげました。

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か行

キックパス
足で蹴るパスのことです。ラグビーは通常、前にパスすることはできませんが、キックパスは前に蹴ることができ手で投げるパスでは届かない距離でもパスを通すことができます。ただ、足で蹴るためコントロールが難しく、キックパスをする選手に高い技術が求められます。攻撃が行き詰まったときなどに一気に局面を打開し、トライチャンスにつながることがあります。成功させるにはスタンドオフなど蹴る側と、落下地点に走り込むウイングなど受ける側のあうんの呼吸が求められ、絶妙なキックパスは芸術的なトライシーンを生み出します。
コラプシング
スクラムやモールを故意に崩す反則です。英語で「崩れ落ちる」ことを意味し、相手の勢いに押され不利になったチームが、圧力に耐えきれなくなって起こすことがよくあります。密集が崩れると選手に危険が及ぶため、重い反則として相手にペナルティーキックが与えられます。また、故意ではなく自然に崩れてしまった場合は反則にならず、スクラムの場合は組み直し、モールの場合は、そのままプレー継続となります。

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さ行

ジャッカル
タックルで倒れた相手からボールを奪いにいくプレーです。動物のジャッカルが獲物を捕らえる様子に似ていることから、その名が付けられました。タックルで倒された選手はボールを離さなければならず、味方にボールをつなごうとボールを地面に置いてラック状態にします。ジャッカルを狙う選手は、タックルの直後、ラックになる前のタイミングでそのボールを奪いにいきます。立ったままで行う必要があり、ひざをつけて行うと反則をとられます。成功すればピンチを抜け出したり、トライチャンスにつながったりするほか、ボールを奪えなくても相手に圧力をかけて攻撃を遅らせることができます。また、倒れた相手がボールを離さない場合は「ノットリリースザボール」の反則となってペナルティーキックが与えられます。
シンビン
悪質で危険なプレーや反則を繰り返す選手に対して審判が10分間の一時退場を命じるルールです。英語で「罪」を意味する「sin」と「置き場」を意味する「bin」を組み合わせた造語でシンビンが適用された選手は、フィールド外のハーフライン付近でイスに座って10分経過するのをひたすら待ちます。その間、決められた位置から動くことやコーチと接触することは禁じられています。代わりに誰かが入るのではなく、1人少ない状態で戦わなければならないため、チームにとって大きなデメリットとなります。
スローフォワード
ラグビーにおける代表的な反則のひとつでボールを前に投げてしまうことです。ラグビーは後方にパスをつなぎながら前に進んでいくスポーツです。パスの方向が少しでも前方にそれてしまうと、スローフォワードの反則をとられます。ただし、真横へのパスは、スローフォワードにはなりません。「反則」と言うより「ミス」に近く、この反則が取られた場合はペナルティーキックではなく相手ボールのスクラムで試合が再開されます。

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た行

TMO
「テレビジョン・マッチ・オフィシャル」の略でビデオ判定のことです。トライが認定されるかどうか、不正なプレーがあったかどうかなどきわどい判断を明確に下せない場合、正確で公平な判定をするためにレフェリーの判断で行われます。この場合、レフェリーは両手でテレビのスクリーンを指す四角形を描くジェスチャーをします。TMO担当のレフェリーがさまざまな角度から撮影した当該シーンを確認してレフェリーの判断をサポートし、レフェリーはそれをもとに最終的な判定を下します。誤審を防ぎ正確なジャッジがなされる一方、判定や説明に時間がかかり試合がたびたび中断されるなどの課題も指摘されています。サッカーの場合、「VAR」=ビデオ・アシスタント・レフェリーと呼ばれます。
得点方法
ラグビーの得点方法は、大きく分けて5つあります。

(1)5点が加算される「トライ」。
相手陣のインゴール内で地面にボールを置く、「グラウンディング」をした場合に認められます。

(2)「ゴールキック」。
トライが認められた場合、トライした地点からまっすぐ後ろに下がった延長線上の任意の場所で行い、ボールがゴールポストの間を通過すれば2点が加算されます。トライを含めた一連のプレーで合計7点が入ります。

(3)「ペナルティートライ」。
相手の反則がなければ確実にトライが成立したと審判が判断した場合、トライ後のキックは行われず一気に7点が加算されます。

(4)「ペナルティーゴール」。
相手が反則した場合に与えられ、ペナルティーがあった地点から直接、ゴールを狙うことができます。キックしたボールがゴールポストの間を通過すれば3点が加算されます。

(5)「ドロップゴール」。
プレーの流れの中でボールを1度、地面にバウンドさせてキックし、ボールがゴールポストの間を通過すれば3点が加算されます。

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な行

ノックオン
スローフォワードとともにラグビーの代表的なルールのひとつで、ボールを前に落としてしまう反則です。手や腕など、首から上を除く上半身に触れたボールが選手の前方に落ちたときや、別の選手の体に触れた場合に適用されます。選手が手や腕でボールを前方にはたいた場合もノックオンとなります。トライチャンスでこの反則をすると「痛恨のノックオン」などと呼ばれます。反則した後は、相手ボールのスクラムで試合が再開されます。
ノット10メートルバック
反則で試合が再開された時に、守備側の選手がペナルティーキックやフリーキックを蹴る地点より10メートル以上、下がっていない場合の反則です。反則に反則を重ねる形で、相手チームにペナルティーキックが与えられます。これとは別に、キックオフ時の「ノット10メートル」という(てん)反則もあります。キックオフで蹴ったボールがグラウンドの中心から10メートルラインを越えなかった場合に適用されます。グラウンドの中心での相手チームのスクラムか、反則した側のキックオフやり直しで試合が再開されます。
ノットストレート
スクラムやラインアウトの際、ボールを入れる選手が両チームの間にまっすぐボールを入れなかった場合の反則です。スクラムやラインアウトでは、公平性を保つために両チームの真ん中にボールを入れなければなりません。スクラムでノットストレートがあった場合、相手チームのフリーキックで試合が再開されます。ラインアウトでノットストレートがあった場合、相手ボールのラインアウトか、タッチラインから15メートル地点での相手ボールのスクラムで試合が再開されます。
ノットリリースザボール
タックルされて倒された選手がボールを離さない反則です。略して「ノットリリース」と呼ばれます。倒れてから2回動く前にボールを離さなければなりません。守備側はタックルで倒れた選手のもとに素早く集まってノットリリースザボールの反則を誘うことができます。この場合、守備側のチームにペナルティーキックが与えられます。
ノットロールアウェイ
タックルした選手がすぐに立ち上がらなかったり、相手から離れなかったりしてボールが出るのを妨げる反則です。ラグビーではタックルした選手が相手の球出しの邪魔にならないようすみやかにその場から離れなければなりません。「ロール」は「回転」、「アウェイ」は「離れる」ですので「転がって離れることをしない」という反則です。この場合、相手チームにペナルティーキックが与えられます。

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は行

ハイタックル
肩より上への危険なタックルのことです。ラグビーではけがを防ぐために危険なプレーに対しては重い反則が与えられます。この場合、相手チームにペナルティーキックが与えられるだけではなく、ハイタックルをした選手にイエローカードが出されて「シンビン」が適用され、10分間の一時退場を命じられることもあります。さらに悪質と判断された場合はレッドカードが出され、退場となって、その試合に再び出場できなくなります。
パイルアップ
ラックやモール、スクラムなどの密集状態でボールを奪い合う選手が重なって倒れ、ボールが出ずにプレーを続けることができない状態を言います。パイルアップは、反則ではありません。審判が笛を吹いて「パイルアップ」とコールすると、▽ラックの場合は有利と判断されたチームのスクラムから、▽モールの場合はボールを持っていなかったチームのスクラムから試合が再開されます。
ハンド
ラックやスクラムの中で手を使ってボールを出した場合に取られる反則です。相手チームにペナルティーキックが与えられます。ラグビーは、サッカーとは違って手でボールを扱うことができる競技ですが、ラックやスクラムの中では手でボールを扱うと反則になります。このためスクラムでは地面にあるボールを足でかき出し、ラックでは相手選手を押しのけてボールを確保します。一方、ラックに参加していない選手は手でボールを触ることができます。スクラムハーフなどがラックからボールを取り出してバックスに展開するなどして攻撃を継続します。
ピックアップ
ラックやスクラムの中のボールを手で拾い上げる反則のことです。「ハンド」の反則と似ていますが、手でかき出した場合は「ハンド」の反則となり、手で拾い上げた場合は「ピックアップ」の反則となります。「ハンド」の反則と同様に、相手チームにペナルティーキックが与えられます。
50:22
「50:22」は、(フィフティー・トゥエンティトゥ)おととし適用になった新しいルールです。自陣から蹴ったボールがバウンドして、22メートルラインより奥でタッチラインを出た場合、以前は蹴った側と逆のチームのラインアウトで試合が再開されていましたが「50:22」のルールでは蹴った側のラインアウトで再開されます。長い距離のキックをコントロール良く上手に使うことで、敵陣深くでマイボールラインアウトを得て試合を優位に進めることができます。
フットアップ
スクラムでフォワード第1列のフッカーは、スクラムハーフが投げ入れたボールをキープするため味方側に蹴り出す「フッキング」という行為をします。その際、ボールが投げ入れられる前に足を上げてフッキングの動作をすると「フットアップ」という反則をとられます。この場合、相手チームにフリーキックが与えられます。
フリーキック
反則があった場合に、相手チームに与えられます。試合がいったん止まり、▽審判が指定した場所でボールを軽く蹴って試合を再開する「タップキック」、▽タッチに蹴り出す「タッチキック」、▽高く蹴り上げる「パントキック」などを選択できます。ただしペナルティーキックと違って直接ゴールを狙うことはできず、基本的に試合の流れの中でボールを蹴るのと同じ扱いになります。また、タッチキックを選択した場合、ペナルティーキックとは異なり相手ボールのラインアウトで再開されます。
ペナルティーキック
「フリーキック」よりも重い反則をおかした時に相手チームに与えられるキックです。▽ゴールポストの間を狙って直接3点をとりに行く「ペナルティーゴール」や、▽タッチラインの外に蹴り出す「タッチキック」を選択できます。タッチキックを選択した場合、フリーキックの時とは異なりマイボールのラインアウトから試合を再開することができます。この場合、陣地を大きく回復したうえで、さらに攻め込むチャンスとなります。
ペナルティートライ
守備側の故意の反則が無ければ明らかにトライになったと審判が判断した場合「ペナルティートライ」が告げられ、トライが認定されます。グラウンドのタッチライン際でプレーが行われていても、ゴールポストの真下でトライが成立したことになり、審判がゴールポストの真下に移動してトライの笛を吹きます。トライ後のキックは蹴らずに自動で2点が加点され、トライとあわせて7点が与えられます。
ホールディング
タックルした選手が相手を離さずに次のプレーを妨害する反則です。ラグビーでは、タックルしてボールを持っている相手が倒れたらすぐ手を離さなければなりません。ただ、密集では後から来た味方の選手や相手選手に挟まれて手を離せない状態になることもあり、この反則をとられます。似たような反則にタックルしたあと相手から離れない「ノットロールアウェイ」という反則があります。いずれも相手チームにペナルティーキックが与えられます。

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ま行

モール
ボールを持った選手を含め両チームあわせて3人以上が立った状態で組み合っている状態のことを言います。モールが成立するとそこから力勝負になります。ラックとの違いは▽ボールを手で持っている状態で、▽密集の中で受け渡しができること。そして▽審判が「ボールを出しなさい」という意味の「ユーズイット」の合図を出すまで押し続けられることなどです。動き続けるモールは、塊を動かしているように見えることから「ドライビングモール」と呼ばれ、敵陣深くでトライチャンスを生み出します。
モール アンプレアブル
モールで相手の選手に絡まれるなどしてボールが出ない状況のことを言います。攻めている側が主導権を失い、相手ボールのスクラムで試合が再開されます。アンプレアブルとは「プレーできない」という意味です。このためモールでは、できるだけ相手から離れた後方にボールを持っていくことが重要になります。「モール アンプレアブル」は反則ではありませんが、似たような反則に「パイルアップ」があります。

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ら行

ラインアウト
セットプレーのひとつでタッチラインの外にボールが出たあと、試合を再開する際に行われます。両チームのフォワードが1列ずつに並んでタッチラインから投げ入れられたボールを取り合います。通常、ボールを外に出した側と逆のチームがボールを投げ入れますが、ペナルティーからのタッチキックで蹴り出した場合は蹴り出した側がボールを投げ入れます。ジャンパーと呼ばれるキャッチする役割の長身の選手をリフティングして持ち上げることができます。高い位置でボールの争奪をすることからラグビーの“空中戦”と呼ばれ、敵陣深くではラインアウトからのドライビングモールでトライにつなげる重要な得点パターンとなります。
ラック
地面にあるボールを両チームの2人以上が立って組み合い、奪い合っている状態のことを言います。ラックでは手を使ってはいけないため体で押し合ってボールを奪い合います。ボールが地面にあるか、人が立って持っているかでモールと区別され、立って持っている場合はモールとなります。モールとは異なり、ラックの状態では密集ごと前進することはほとんどありません。また、ラックがつくられる前であれば手でボールを扱えるため、ボールを奪いにいく「ジャッカル」が可能となります。
ラック アンプレアブル
ラックで人が重なり合ってボールが出ない状況のことを言います。モールの場合とは異なり、有利な状態で押し込んでいると判断されたチームのスクラムで試合が再開されます。密集の人数が相手を上回って押し返しているかどうかで有利、不利が判断される場合が多く、サポートの選手がはやくラックに到達できるかが重要となります。
レイトタックル
パスやキックをしたあとのボールを持っていない攻撃の選手に対して、守備側がタックルをする反則です。選手のけがにつながりかねない危険なプレーで、反則の中でも厳しく扱われます。「ハイタックル」と同様に相手にペナルティーキックが与えられるほか、特に危険と判断されれば「シンビン」が適用されて10分間の一時退場となったり、レッドカードで一発退場となったりする場合もあります。このほかボールを持つ前の選手にタックルする行為は「アーリータックル」、ボールを持っていない選手へのタックルは「ノーボールタックル」と言われ、いずれも危険なタックルとされ反則となります。

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日本代表