目標は金メダル。どういう状況であれ、いいプレーを見せるのがプロの使命

坂本勇人

野球

球界の盟主・巨人のキャプテンを務める坂本勇人は国際大会の経験は豊富だがオリンピックは初めて。自国開催となる大舞台になみなみならぬ覚悟で臨む。
それは東京オリンピックで野球が3大会ぶりに復活することが決まった時にすでに心にあったという。

「オリンピックで野球がここ数年なかった。現役の間に復活してまた東京で開催され、自分が現役でプレーしている。こういうタイミングはなかなかない。野球人生はそんなに長くない。15年20年やってもそういうタイミングがなかった人たちが多い。いろいろ思うことがある」

坂本が言うタイミングではもう1つ。兵庫県の少年野球チームで一緒にプレーしていた田中将大と日本代表で再びチームメートになった。

「オリンピックが東京で行われ、小中学校でチームメートだった選手と代表のユニフォームを着てプレーできるのはうれしい」

またこれまでのオリンピックで印象的に残るシーンを質問された坂本は2大会連続で金メダルを獲得した競泳の北島康介の名前をあげた。

「個人競技の選手たちは何年間の練習や思いをあの一瞬にぶつける。そういう難しさの中で戦っているのは、僕が想像できるようなレベルの話しではないのかな。僕が感じたことがないプレッシャーの中であの一瞬、何分間のために何年も練習を重ねてきているのは想像するだけでも本当に尊敬する部分」

日本が優勝した2年前の「プレミア12」で坂本は調子が上がらない中、稲葉篤紀監督に辛抱強く起用してもらった。
東京オリンピックでは指揮官の期待に応えたいという思いが人一倍強い。

「僕が若い時、稲葉さんが現役で代表で一緒にやっている。そういう時から野球の話だったり、本当にいろいろ話をさせてもらっているので、感謝の気持ちがある。一緒に戦って金メダル取れるように頑張りたいという気持ちでいっぱい。自分が打った方が貢献できるが、いい結果、悪い結果、どういう結果が出ようとも、チームが勝てばいい。そういう気持ちで、その状況、状況で自分がやれることをしっかりやってチームの力になりたい」

坂本が目指すのはただ1つ。そのための覚悟はできた。

「目標は金メダル、それだけだと思っている。どういう状況であれ、いいプレーを見せるのがプロの使命だと思うので、そういう気持ちで1試合1試合戦いたい」

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