【第4戦】日本シリーズ 阪神 オリックスにサヨナラ勝ち

プロ野球の日本シリーズの第4戦が1日夜、甲子園球場で行われ、阪神が9回、4番・大山悠輔選手のタイムリーヒットでオリックスに4対3でサヨナラ勝ちました。これで対戦成績は2勝2敗で並びました。

記事後半では試合の詳しい経過をお伝えしています。

阪神が劇的なサヨナラ勝ち 4番・大山が決める

59年ぶりに関西のチームどうしの対戦となったことしの日本シリーズは第1戦は阪神が勝って1勝、第2戦と第3戦はオリックスが勝って2勝として、1日夜は阪神の本拠地、甲子園球場で第4戦が行われました。

阪神は同点の2回、2アウト一塁二塁から1番の近本光司選手のタイムリーヒットで勝ち越し、5回にも大山選手の内野ゴロの間に1点を追加してリードを広げました。

勝ち越しタイムリーを打つ近本選手

しかし、2点リードの7回の守りではサードの佐藤輝明選手のエラーで相手の先頭バッターの出塁を許しその後、1アウト二塁三塁から2人目の桐敷拓馬投手がオリックスの2番・宗佑磨選手に2点タイムリーヒットを打たれて同点に追いつかれました。

同点に追いつくタイムリーの宗選手

それでも9回、オリックスの6人目、ワゲスパック投手を攻め、1アウトから近本選手がフォアボールを選んで出塁し、2つのワイルドピッチで三塁まで進むと、このあと2つの申告敬遠で満塁とチャンスが広がりました。そして最後は大山選手がフルカウントからの7球目をとらえレフト前にタイムリーヒットを打って4対3でサヨナラ勝ちしました。

阪神は8回に1アウト一塁三塁のピンチを背負いましたが4人目の島本浩也投手と、けがで6月以来登板のなかった5人目の湯浅京己投手が1人ずつを抑えて、この回を無失点でしのぎました。

9回もこのシリーズ初登板となった抑えの岩崎優投手が無失点と終盤でリリーフ陣が踏ん張りました。

阪神 抑えの岩崎投手

これで対戦成績は2勝2敗でならびました。

オリックスは1点を追う2回に6番・紅林弘太郎選手のタイムリーで追いつき、2点を追う7回にも宗選手の2点タイムリーで追いつく粘りを見せましたが、その後はチャンスで1本が出ず、9回に登板した6人目のワゲスパック投手が安定感を欠きました。

第5戦は、2日も甲子園球場で午後6時から行われ、勝った方が日本一に王手をかけます。

《第5戦 予告先発》

▽阪神:大竹耕太郎投手
21試合 12勝2敗 防御率2.26
今シーズン、チームトップの勝ち星

▽オリックス:田嶋大樹投手
13試合 6勝4敗 防御率3.09
去年、おととしと日本シリーズに先発してまだ勝ちなし

※いずれもレギュラーシーズンの成績

《両チーム監督・選手談話》

◇阪神 岡田彰布監督「湯浅が出ると雰囲気が変わると…賭けた」

サヨナラ勝ちした阪神の岡田彰布監督は「もう少しすんなり終わらないといけないが、これが日本シリーズかな。4番が最後は決めてくれた」と話しました。

8回のピンチで第4戦で初めてベンチ入りした湯浅京己投手をワンポイントで起用したことについて「湯浅が出るとファンの声援でがらっと雰囲気が変わると思ったので賭けた。あしたからもいけると思う」とねらいを語りました。

そして、甲子園球場のファンに向けて「すごい声援をもらって奮い立っている。あすで甲子園での試合は終わりだが、きょうの勝ちをむだにせず、最後の甲子園を勝ちたい」と話すと、球場全体が大きな歓声に包まれていました。

◇阪神 大山悠輔「すごい歓声のおかげで力を発揮できている」

サヨナラヒットを打った阪神の4番・大山悠輔選手は「冷静にいこうと思っていた。三塁ランナーをホームにかえすだけだったので、抜けてくれと思って走った。全員で勝ち取った勝利だと思う」とサヨナラヒットを振り返りました。

甲子園球場での歓声については「日本シリーズは、独特の雰囲気で僕たちも初めてなので少し難しい部分があるが、すごい歓声のおかげで力を発揮できている」と話しました。

また、8回ピンチの場面で登板した湯浅京己投手について「湯浅の登場で流れが変わると思っていたので、その時の歓声がきょうの勝利をよんでくれた」と力強く話しました。

そして「あすもチーム一丸頑張るのでファンの皆さんも一緒に頑張りましょう」と呼びかけました。

◇阪神 近本光司「とにかく結果がでればいい」

3安打1打点と活躍した阪神の近本光司選手は「ヒットもそうだがとにかく結果がでればいい。この接戦を勝ったのは大きいし悠輔が最後打って決めたのもよかった。チームの勝利のためにあしたも頑張る」と話していました。

◇阪神 森下翔太「大山さんに回せば何かが起きる」

1回に2試合連続となる先制タイムリーを打ったルーキーの森下翔太選手は「きのう1本出せたのでその勢いで打つことができた。きょうもそうだが、大山さんに回せば何かが起きると思うので、あしたからもしっかりつなげていきたい」と話していました。

◆オリックス 中嶋聡監督「反省しなければならない」

オリックスの中嶋聡監督は「ミスは出るもの。ミスが絡みながらもよくこれだけの点差で済んだと思う内容だった。反省しなければならない」と試合を振り返りました。

サヨナラ負けを喫した9回については「ワゲスパック投手は球自体よかった。ただ、ストライクゾーンにボールが行かないという不安材料が出てしまった」と話しました。

そして「日本シリーズはそれぞれがミスを取り返せる期間は短いので、選手たちは、あすなんとかやってくれる」と期待をかけていました。

◆オリックス ワゲスパック投手「切り替えたい」

コントロールが安定せず9回にフォアボールと2つのワイルドピッチでピンチを広げ最後はサヨナラのタイムリーを打たれたオリックスのワゲスパック投手は「フォアボールでランナーを出し、なんとかしたかったが自分でピンチを広げてしまった。ピッチングの感覚は悪くなかったが、最後のバッターには変化球をコントロールしきれず、速球で勝負したが最後の1球をうまく打たれてしまった」と振り返りました。

その上で「きょうはよくなかったが私もプロなので切り替えたい。自分に自信があるし、どんなシチュエーションでもできると信じている。変わらずに準備していきたい」と前を向いていました。

【解説】流れを読んだ復活の1球

試合の流れを大きく左右する8回の大ピンチの場面、湯浅京己投手はおよそ5か月ぶりに1軍のマウンドに立ちました。

甲子園球場が大きな声援に包まれる中、わずか1球で打ち取ってサヨナラ勝ちへと流れを呼びこみました。

「絶対1軍で投げますから」

湯浅投手はチームが18年ぶりのリーグ優勝を決める直前、2軍の施設で語っていました。

4年目の昨シーズンは最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど飛躍を果たし、ことしのWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表にも選ばれ、世界一に貢献しました。

WBC強化試合で(3月)

チームでは今シーズンから抑えを託されました。

しかし、右腕の張りの影響で4月中旬から1か月余り戦列を離れたあと、5月下旬に1軍に復帰。

ところが、今度は6月に入って3回の登板でリリーフに失敗。

逆転サヨナラ3ランを浴び崩れ落ちる(6月8日 楽天戦)

調子が上がらず6月16日に1軍の出場選手登録を抹消され、ファン投票で選ばれていたオールスターゲームには右腕の「筋挫傷」を理由に出場を辞退していました。

ファンが待ち望む1軍復帰を目指して登板した7月30日の2軍戦で、これまでとは別の左のわき腹を痛め、またしてもケガをしてしまったのです。

そのまま1軍で登板する機会がなく、チームは18年ぶりのリーグ優勝を果たし、祝勝会のビールかけの際にはシーズンで活躍した選手たちがインタビューに応じるなか「僕はいいでしょ」と、どこか所在なさげに、遠慮気味に語っていました。

それでも1軍のマウンドを目標にひたすらリハビリを続け、実戦復帰までたどり着きました。宮崎で行われていたフェニックスリーグで好投するなどして、日本シリーズでようやく、ベンチ入りしました。

第2戦と第3戦と同じくエラーが絡んで失点し、追いつかれた直後の8回、2アウト一塁・三塁とワンヒットで勝負が決まる場面。

ここで岡田監督は「湯浅が出てくるとファンの声援でガラッとムードが変わると思った」と湯浅投手をマウンドに送りました。

そのことばどおり、湯浅投手は球場の大歓声を浴びながら6月以来となる1軍のマウンドに立ちました。

オリックスの中川圭太選手に対し「自分のすべての力を出した」と持ち味の力のあるストレートでセカンドフライに打ち取り1球で切り抜けました。

打球が上がった瞬間にとびはね、ベンチに戻ってからは安藤優也ピッチングコーチから肩をたたかれて満面の笑みを見せた湯浅投手。

「緊張もあったが、マウンドに上がったらいつもどおり投げられた。ファンの声援を力に変えて抑えることができたと思う。シーズンでは全然チームの力になれなかった。少しでも日本シリーズで力になれればと思って準備してきたのでよかった」と語りました。

サヨナラ勝ちで2勝2敗の5分とした阪神の指揮官は「湯浅はあしたからは普通に行けると思う」と語り、38年ぶりの日本一へ球場の雰囲気を変えるピースがここにきて加わりました。

【解説】リリーフ陣の復調が今後のカギ

投手陣がリードを守る勝ちパターンでリーグ3連覇を果たしたオリックスは、ここに来てリリーフ陣が万全と言えない状況になっています。

中嶋聡監督もやりくりについて「やっていくしかない」とだけ話し、2年連続の日本一へリリーフ陣の復調がカギを握りそうです。

オリックスは、レギュラーシーズンで先制した試合での勝利数が「64」と、12球団トップで勝率も8割を超え「先行逃げ切り」の試合展開を得意としています。

それを支えてきたのが盤石のリリーフ陣でした。

しかし、万全とは言えない状況になっています。

レギュラーシーズンでは抑えとして▽日米通算250セーブを達成した平野佳寿投手、リリーフで▽最速160キロを投げる山崎颯一郎投手や▽今シーズン、先発からリリーフに転向した山岡泰輔投手が終盤に相手打線を抑えて僅差の勝利に貢献してきました。

日本シリーズに入り、31日の第3戦では、山岡投手が3人目で登板したものの打者6人にヒット3本を打たれ3失点。

第3戦 追加点を許し降板する山岡投手

抑えの平野投手も1点差の9回に登板しフォアボール2つを与えて、みずからピンチを招いていました。

さらに9月に下腹部の奥の筋肉を損傷するけがをした山崎投手は第3戦と4戦でベンチ外でした。

中嶋監督は第3戦のあとベンチ外の理由について問われ「言えるわけない」と語気を強めました。

第2戦で投げる山崎颯一郎投手

一方、リリーフ陣のやりくりについては「やっていくしかない」とだけ話しました。

“先行逃げ切り”の試合展開を支えていた自慢のリリーフ陣のやりくりに頭を悩ませていると言っても過言ではないチーム状況の中で、2年連続の日本一を成し遂げられるかどうかは、リリーフ陣の復調がカギと言えそうです。

《試合経過》

《先発メンバー》

第3戦からは阪神の本拠地、甲子園球場が舞台のため、「指名打者制度」ではありません。

◆先攻:オリックス

1.(中)中川圭
2.(三)宗
3.(捕)森
4.(一)頓宮
5.(二)ゴンザレス
6.(遊)紅林
7.(右)野口
8.(左)廣岡
9.(投)山崎福

◇後攻:阪神

1.(中)近本
2.(二)中野
3.(右)森下
4.(一)大山
5.(左)ノイジー
6.(三)佐藤輝
7.(捕)坂本
8.(遊)木浪
9.(投)才木

18:00すぎ【試合開始】

始球式を行ったラグビー日本代表 稲垣啓太選手

日本シリーズ第4戦の始球式ではラグビー日本代表の稲垣啓太選手がマウンドに上がりました。キャッチャーがミットを構えたところに見事に投げ込み、大きな歓声が起こりました。そして、午後6時すぎにオリックスの攻撃で試合が始まりました。阪神の先発は才木です。

【1回表】オリックス 三者凡退

阪神先発 才木投手

オリックスはこの回、三者凡退で終えました。阪神の先発、才木はストレート主体のピッチングで、強打者の森から151キロのストレートで空振り三振を奪うなど、上々の立ち上がりを見せました。

1.中川圭 セカンドゴロ
2.宗 レフトフライ
3.森 空振り三振
(阪神0-0オリックス)

★【1回ウラ】阪神 森下のタイムリーで先制

阪神 森下選手が左中間へタイムリーツーベース

阪神は、1アウト二塁のチャンスで森下がタイムリーツーベースを打ち、先制しました。

1.近本 レフト前ヒット
2.中野 送りバント
3.森下 左中間タイムリーツーベース
(阪神1-0オリックス)
4.大山 空振り三振
5.ノイジー サードゴロ
(阪神1-0オリックス)

阪神・森下
「打ったのはフォーク。先頭のチカ(近本)さんからいい流れでつないでくれたチャンスでしたし、ランナーをかえすことだけを考えて打席に立ちました。しっかり自分のスイングの中で、芯でとらえることができました」

★【2回表】オリックス すぐさま同点に追いつく

オリックス 紅林選手が同点タイムリー

オリックスは先頭の4番・頓宮がフェンス直撃のスリーベースヒットでチャンスを作り、6番の紅林のタイムリーで同点としました。

4.頓宮 センターにフェンス直撃のスリーベース
5.ゴンザレス 見逃し三振
6.紅林 ライト前タイムリーヒット
(阪神1-1オリックス)
7.野口 見逃し三振
8.廣岡 レフト前ヒット
9.山崎 ライトフライ
(阪神1-1オリックス)

オリックス・紅林
「どんな形でもいいので、ランナーをかえすことだけ考えて打席に入っていましたし、詰まった打球ではあったんですが、なんとかいいところに落ちてくれました」

★【2回ウラ】阪神 1点勝ち越し

阪神 近本選手が勝ち越しタイムリー

阪神は、2アウト一塁二塁のチャンスで1番・近本がタイムリーヒットを打ちました。

6.佐藤輝 空振り三振
7.坂本 空振り三振
8.木浪 セカンドへの内野安打
9.才木 フォアボール
1.近本 レフト前タイムリーヒット
(阪神2ー1オリックス)
2.中野セカンドゴロ
(阪神2-1オリックス)

阪神・近本
「打ったのはストレート。どんな形でもランナーをかえしたいという気持ちでした。追いつかれた後のイニングだったので、試合展開的にも、すぐに得点を返すことができてよかったです」

【3回表】オリックス チャンス作るも得点ならず

オリックスは打順が2巡目に入り、先頭の1番、中川圭太のヒットなどでチャンスを作りましたが、得点はなりませんでした。

1.中川圭 レフト前ヒット
2.宗 フォアボール
3.森 ショートゴロダブルプレー
4.頓宮 空振り三振
(阪神2ー1オリックス)

【3回ウラ】阪神 追加点ならず

阪神は、2アウト一塁で6番・佐藤輝明が空振り三振に倒れ、追加点はなりませんでした。

3.森下 センターフライ
4.大山 セカンドフライ
5.ノイジー レフト前ヒット
6.佐藤輝 空振り三振
(阪神2ー1オリックス)

【4回表】オリックス 得点圏までランナー進めるも無得点

オリックスは得点圏までランナーを進めましたが、この回も得点はなりませんでした。

5.ゴンザレス フォアボール
6.紅林 送りバント
7.野口 フォアボール
8.廣岡 センターフライ
9.山崎 空振り三振
(阪神2-1オリックス)

【4回ウラ】阪神 この試合初の三者凡退

オリックス先発 山崎福投手

阪神は、オリックスの先発、山崎福也のテンポのよいピッチングを前にこの試合初めて三者凡退しました。

7.坂本 セカンドゴロ
8.木浪 ショートゴロ
9.才木 空振り三振
(阪神2-1オリックス)

【5回表】オリックス チャンス生かせず

オリックス 好機に凡退の頓宮選手

オリックスは三塁までランナーを進めましたが、4番の頓宮が阪神・先発、才木の力のあるストレートで打ち取られ、この回もチャンスを生かせませんでした。

1.中川圭 空振り三振
2.宗 右中間ツーベース
3.森 センターフライ
4.頓宮 ファーストファウルフライ
(阪神2-1オリックス)

★【5回ウラ】阪神 1点を追加 リード広げる

降板するオリックス 山崎福投手

阪神は先頭の1番・近本が3打席連続ヒットで出塁。このあと1アウト一塁三塁のチャンスで4番・大山のショートゴロの間にランナーがかえって1点を追加しました。

1.近本 センター前ヒット
2.中野 送りバントでピッチャーがエラーし出塁
▼オリックス投手交代:山崎福→比嘉
3.森下 ショートゴロ
4.大山 ショートゴロ 打点1
(阪神3-1オリックス)
5.ノイジー ファーストフライ
(阪神3-1オリックス)

オリックス・山崎(4回途中3失点、被安打6)
「先発投手としての役割を果たせなかったことが、申し訳ないですし、悔しいです」

【6回表】オリックス ヒット出るも無得点

オリックスは先頭の5番・ゴンザレスがヒットで塁に出ましたが、このあとのバッターが続かず、無得点でした。阪神のピッチャーはこの回から先発の才木から桐敷に代わりました。才木は5回1失点でした。

▼阪神投手交代:才木→桐敷
5.ゴンザレス センター前ヒット
6.紅林 ライトフライ
7.野口 ファーストゴロダブルプレー
(阪神3-1オリックス)

阪神・才木(5回1失点、被安打5)
「先頭からフルカウントの投球が続いてしまい球数も多くなってしまいました。調子も含めてきょうは粘る日だな!と割り切って投げました。ランナーを出すことも多くリズムが生まれづらかったかもしれませんが、粘るということはできたと思います。あとはチームの勝利を信じて応援します」

【6回ウラ】阪神 三者凡退

阪神は、6番・佐藤輝明が3打席連続の三振に倒れるなど三者凡退でした。

▼オリックス投手交代:比嘉→阿部
6.佐藤輝 見逃し三振
7.坂本 ショートゴロ
8.木浪 レフトフライ
(阪神3-1オリックス)

★【7回表】オリックス 同点に追いつく

2点タイムリーを打つオリックス 宗選手

オリックスは1アウト二塁三塁のチャンスで2番・宗が阪神の2人目・桐敷から2点タイムリーヒットを打ち、同点としました。さらに、続く森がピッチャー強襲の内野安打で塁に出たところで、阪神の桐敷がマウンドを降り、3人目の石井が上がりました。オリックスは後続が石井を打てず、この回、勝ち越しはなりませんでした。

8.廣岡 サードゴロエラーで出塁
9.セデーニョ(代打) レフト前ヒット→代走・小田
1.中川圭 送りバント
2.宗 センター前2点タイムリー
(阪神3-3オリックス)
3.森 ピッチャーへの内野安打
▼阪神投手交代:桐敷→石井
4.頓宮 ライトフライ
5.ゴンザレス 空振り三振
(阪神3-3オリックス)

オリックス・宗
「打ったのは真っすぐです。チャンスの場面でしたし、とにかく必死に打ちにいきました!」

【7回ウラ】阪神 チャンスも無得点

阪神は、7回表に佐藤輝明にかわってサードで途中出場した先頭の9番・糸原がショートへの内野安打で塁に出ました。相手のエラーなども絡み1アウト一塁二塁のチャンスを作りましたが、3番・森下、4番・大山が凡退しました。

▼オリックス投手交代:阿部→小木田
9.糸原 ショートへの内野安打
1.近本 センターフライエラーで出塁
2.中野 ピッチャーゴロ(送りバント失敗)
3.森下 ファーストフライ
4.大山 空振り三振
(阪神3-3オリックス)

【8回表】オリックス 阪神の継投にチャンス生かせず

力投する阪神 湯浅投手

両チームの監督が積極的に動きました。オリックスは1アウト一塁三塁のチャンスで中嶋監督が代打でTー岡田を送ったのに対し阪神の岡田監督は石井に代えて島本をマウンドに送りました。これに対し、中嶋監督は代打の代打で安達を送りましたが打ち取られて得点を奪えず。このあと岡田監督はピッチャーを島本から湯浅に代え、オリックスの1番・中川圭太を抑えました。

6.紅林 センター前ヒット
7.野口 三振(スリーバント失敗)
8.廣岡 センター前ヒット
9.Tー岡田(代打)
▼阪神投手交代:石井→島本
安達(代打の代打)サードゴロ
▼阪神投手交代:島本→湯浅
1.中川圭 セカンドフライ
(阪神3-3オリックス)

岡田彰布監督
8回のピンチの場面で湯浅京己投手をマウンドに送った理由について「呼ぶのは決まっていたし、宮崎でのフェニックスリーグでも抑えていたからな。状態とか関係ないよ、ここまで来たら」と明かしました。

そのうえで「きょう勝つと負けるのではえらい違い。これで五分だし、1つ余裕ができたからな。あすの先発の大竹もよかったよな。ちょっとリラックスして投げられるやろ」と早くも2日の試合を見据えていました。

【8回ウラ】連続三振でチャンス生かせず

阪神は同点の8回、1アウト二塁で7番・坂本と8番・木浪がともに3球三振に倒れ、無得点に終わりました。

▼オリックス投手交代:小木田→宇田川
5.ノイジー サードゴロエラーで出塁→代走・島田
6.小幡(代打) 送りバント
7.坂本 空振り三振
8.木浪 空振り三振
(阪神3-3オリックス)

【9回表】オリックス 得点圏までランナー進めるも無得点

オリックスは3番・森がヒットで出たあと、送りバントで得点圏までランナーを進めましたが、この回から登板した阪神の岩崎に打ち取られ得点はなりませんでした。

▼阪神投手交代:湯浅→岩崎
2.宗 レフトフライ
3.森 センター前ヒット
4.石川(代打) 送りバント
5.ゴンザレス セカンドゴロ
(阪神3-3オリックス)

★【9回ウラ】阪神 大山のヒットでサヨナラ勝ち

阪神 大山選手がサヨナラヒット

阪神が4対3でサヨナラ勝ちしました。阪神は1アウトからフォアボールでサヨナラのランナーを出し、この回から登板したオリックスのワゲスパックの2つのワイルドピッチでランナー三塁に。このあと申告敬遠2つで満塁となり4番・大山がヒットを打ってサヨナラ勝ちしました。オリックスはワゲスパックが誤算でした。

▼オリックス投手交代:宇田川→ワゲスパック
9.糸原 見逃し三振
1.近本 フォアボール
2.中野 2つのワイルドピッチでランナー三塁 申告敬遠
3.森下 申告敬遠
4.大山 レフト前ヒット サヨナラ勝ち
(阪神4-3オリックス)

《シリーズ 日程》

《試合前の動きは》

16:30頃

◆オリックス 頓宮裕真 外野へ鋭い当たり

オリックスの頓宮裕真選手は31日夜の第3戦で同点ホームランを打っていて、1日のバッティング練習でも外野へ鋭い当たりを何度も打っていました。ポストシーズンが始まったあと左足の甲の疲労骨折から復帰したばかりですが、チームメートと談笑するなどふだんどおりの表情を見せていました。頓宮選手は「勝って日本一へ王手をかけたい」と意気込んでいて、1日夜の試合でもパ・リーグ首位打者の打撃に期待がかかります。

14:30頃

◇阪神 才木浩人 先発に向け笑顔で調整

阪神は2連敗で迎えた第4戦の先発を才木浩人投手に託しました。才木投手は時折、笑顔を見せながらリラックスした様子でキャッチボールをするなどして調整し「おとといのブルペンではいつもどおりの感覚で、ボールに強さもある程度、出ている」と手ごたえを口にしていました。オリックス打線を抑えて勝利につながる投球を見せることができるのか注目です。

《予告先発(成績はレギュラーシーズン》

▽阪神:才木浩人投手
19試合 8勝5敗 防御率1.82

▽オリックス:山崎福也投手
23試合 11勝5敗 防御率3.25