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4月4日のニュース

避難指示 断るケース相次ぐ

東電福島第一原子力発電所から半径20キロ圏内の「避難指示」が出されている地域にまだ居残っている人が少なくとも100人前後いて、自衛隊などの呼びかけに応じず避難するのを断るケースが相次いでいることが分かりました。
住民への避難指示が出されている福島第一原子力発電所から半径20キロの圏内には、自宅から荷物を運び出したり、家畜の世話などをしたりするために出入りする住民が絶えず、陸上自衛隊では、今も少なくとも100人前後が居残っているものとみています。
このため陸上自衛隊は、地元の自治体とともに地域を巡回して住民に避難を呼びかけていますが、生活上の理由などから避難するのを断るケースが相次いでいることが分かりました。
原発から南におよそ19キロの地点にある楢葉町のJR常磐線木戸駅付近で2日に行った巡回でも、6世帯のうち5つの世帯から避難するのを断られたということです。
このうち、70歳代とみられる夫婦が住む家では、妻は避難することに同意したものの、夫は「飼い犬などを放ってはおけない」として、家に残ることを選びました。
また、別のお年寄りの男性は「原発にはもともと反対だったが、いずれは死ぬのでここにいる」と言って避難するのを断ったほか、70歳代とみられる男性は「野菜を自分で作って食べている。水を飲んでもおなかが痛くならないので大丈夫だ」と言って、やはり避難を断ったということです。
陸上自衛隊は、地元の自治体とともに引き続き避難指示が出されている地域の実態調査を進め、居残っている住民に避難を促すことにしています。

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