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ワーナー・ディアンズ 世界のトップに立つために

ことし9月にフランスで始まるラグビーワールドカップ。開幕まで3か月を切っています。NHKでは、代表候補の選手たちにスポットをあてた特集記事を、ここまでNHKが放送してきた企画・リポートを含めシリーズでお伝えします。

今回は日本躍進のカギを握るニュージーランド出身のフォワード、ワーナー・ディアンズ選手です。海外の強豪と渡り合うため、階段を1歩ずつ登っている21歳に迫ります。

目次

    14歳で来日した大型フォワード

    チームスタッフと並んで歩くワーナー・ディアンズ選手

    ワーナー・ディアンズ選手。身長2メートル1センチ、隣のチームスタッフと並ぶとその大きさがよく分かります。ディアンズ選手はひときわ目立つ存在です。

    ニュージーランドから14歳の時に来日。おととし(2021年)千葉県内の強豪高校を卒業後、すぐに日本代表に選ばれました。まさに逸材なんです。

    セットプレーで生きる高さ

    高校卒業後の日本代表候補合宿 (2021年10月)

    持ち味のひとつがワールドクラスの高さを生かしたセットプレーです。空中戦では確実にボールをキャッチし、味方にチャンスをもたらします。

    テストマッチのニュージーランド戦 (2022年10月)

    その存在を強烈に印象づけたのが、去年行われたニュージーランド代表とのテストマッチです。憧れのオールブラックスを相手にキックをチャージしそのままトライにつなげる離れ業を見せました。

    ワーナー・ディアンズ選手
    ワールドカップを経験できることをすごく楽しみにしています。大会までにはもっと成長できると思っています。

    リーグワンで抜群の実績

    4月に21歳になったばかりのディアンズ選手。リーグワンでも目覚ましい成長を遂げています。

    シーズンの記録を見てみると…

    守備でタックルを成功した数は113(昨シーズンは101)。
    攻撃でボールを持ち運んだ数は113(昨シーズンは92)。
    (データ提供:Opta ※放送時4月12日現在)

    いずれも昨シーズンを大幅に上回り攻守両面でチームに貢献していることがわかります。

    みずからに課した課題は…

    テストマッチのイングランド戦 (2022年11月)

    それでも本人は現状に満足していません。

    去年、世界の強豪チームとの対戦で圧倒的なフィジカルの強さとスピードを見せつけられたからです。

    ワーナー・ディアンズ選手
    世界トップレベルの選手と比べたら全然下の方ですね。けっこう差があると思っています。毎試合、高いスタンダードのパフォーマンスは出せていないと思ってます。それが課題ですね。

    世界のトップを基準にして練習に励むディアンズ選手。

    当たり負けない体を作るためフィジカルの強化に力を入れています。試合での運動量を増やそうとボールを持っていないときも走り続けます。

    ことし9月に迫った本番。ディアンズ選手の成長が日本躍進のカギを握っています。

    ワーナー・ディアンズ選手
    勝つ。初めての優勝をしたいです。チームはその目標を持たないと意味がないと思いますね。

    【取材後記】
    6月12日から本格的に始まった日本代表の合宿でも元気な姿を見せたディアンズ選手。ワールドクラスの高さは日本代表にとって大きな武器になります。本人は「世界一のロックになりたい」と話していて、今後の活躍に大きな期待がかかります。(小林達記記者)

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