選挙戦、最終盤を迎えているアメリカの中間選挙。
激戦となっている南部ジョージア州と中西部のミシガン州、ウィスコンシン州の民主党候補の応援に駆けつけたのは…。
オバマ元大統領です。
シャツの袖をまくりさっそうと姿を現しました。
候補者と一緒に壇上に上がって投票を呼びかけると、「投票しよう!」というかけ声が沸き起こり、会場は熱気に包まれました。
ただ、ウィスコンシン州の集会を取材した時に話を聞いた参加者の1人はこんなことを漏らしていました。
「応援に来たのがオバマ元大統領でよかったよ。バイデン大統領は人気がないからね」
こう感じているのは有権者だけでなく、候補者も同じようです。
民主党の中には、バイデン大統領の応援演説を頼まないと公言する候補者もいるのです。
そのバイデン大統領。この状況をどう感じているのか?
記者から次のように質問されると、強く反論しました。
「なぜ、候補者から応援に来てほしいという申し出がないのか?」(記者)
「20人くらいから申し出はある」(バイデン大統領)
しかし、激戦州の東部ペンシルベニア州で10月28日に行われた民主党の集会。
その場で演説したバイデン大統領が、テレビカメラの前で、壇上で候補者と並ぶことはありませんでした。
かつて大統領として「チェンジ(変革)」を掲げたオバマ元大統領。現在、激戦州を精力的に飛び回り民主党への支持を訴えています。
その姿からは、記録的なインフレなどで劣勢に立たされているバイデン大統領に代わり、「選挙の顔」として野党・共和党が攻勢を強める局面を“チェンジ”したいという焦りのようなものを感じました。