妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんに障害が出るおそれがある風疹について、青森県内の市町村は、妊娠を希望する女性などが風疹にかかるおそれがあるか調べる抗体検査を新年度も継続する方針です。
風疹は妊娠初期の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんが耳や目、心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあります。
平成24年から25年にかけての流行では風疹の患者の多くは成人で、その結果、全国で45人の赤ちゃんに障害が出ました。
このため、昨年度から、青森県内のすべての市町村で妊娠を希望する女性やその夫などを対象に風疹にかかるおそれがあるか調べる抗体検査を医療機関で無料で行っています。
県などによりますと、制度を利用して、今年度、県内で検査を受けた人は去年11月末までに2121人で、当初予定していた人数の1.9倍に上った、ということです。
さらに青森市でことし1月までに検査を受けた人のうち、23%は十分な抗体がなく、風疹にかかるおそれがある状態だったということです。
こうしたことから、県内の市町村は、新年度に入る来月以降も風疹の抗体検査を継続する方針です。
青森県保健衛生課は「住んでいる市町村に実施医療機関を確認して検査を受けてもらい、抗体が十分でない場合はワクチンを接種してほしい」と話しています。