![被災地の声 被災者アンケート](./01/images/01.jpg)
![被災地の声 被災者アンケート](./02/images/02.jpg)
被災地の声被災者アンケート
あの日から10年。被災地は復興を果たしたのでしょうか。課題として何が残されているのでしょうか。アンケートに寄せられた被災者1805人の声を、皆さんと一緒に見つめます。
あの時の私へ
![](./images/to_me_at_that_time.jpg)
「震災直後の自分に声をかけるとしたら」
「10年の歩みを振り返って今思うこととは」
被災者の声に耳を傾けます。
回答を寄せてくれた被災者
1805人
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- 宮城県
- 667人
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- 岩手県
- 656人
-
- 福島県
- 476人
-
- その他
- 6人
※震災発生当時の居住地による
アンケート結果
1805人のアンケートから見えたのは、
“二分化”する復興でした。
-
「10年がたつ」とは何ですか?
“被害乗り越える区切り”と
なる45%“自立のきっかけ”となる34%
「区切り」「自立」は半数に及ばず
-
あなたの地域は復興しましたか?
完了・進んでいる46%
遅れている・まったく進まず51%
復興状況の受け止め分かれる
-
思い描いていた復興でしたか?
「思い描いていたより悪い」53%
去年のアンケート調査から
4ポイント増加
思い描いた復興とのずれは広がる -
10年間の支援について
どう思いますか?「医療費や税の減免」
手厚さ十分70%「高台造成・かさ上げ」
遅かった57%支援をおおむね高く評価
土地の整備のスピードに課題 -
1年後、あなたの地域は
どうなっていると思いますか?「地域経済」良く7%悪く28%
「伝統・文化の
継承」良く8%悪く37%被災地のこれから 見通し厳しく
-
災害公営住宅の家賃はいま
「値上がり」40%
「家賃2倍以上も」11%
多くの入居者が食費を
減らす深刻な実態も -
新型コロナの影響は
影響あり
地域の交流65%
観光産業の復興51%
新型コロナは復興にも影響
復興カレンダー
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210304/K10012896061_2103041557_2103041619_01_02.jpg)
「何が復興し 何が復興していないのか」
被災者1805人の“復興カレンダー”を読み解きます
NHKは、被災者の「今」を読み解こうと、大規模アンケートを行いました。
およそ1800人の被災者の声から浮かび上がってきたものとは。
監修コメント
![](./images/p_kimura.png)
兵庫県立大学
木村 玲欧 教授
(社会心理学)
今回の調査で復興が二分化しているということが明らかになりました。
災害の影響をある程度脱して新しい日常を暮らしている方がいる一方で、課題を多く残している方もいます。
そういう方に「10年だから」と支援を打ち切ってしまうと復興がうまくいかないまま終わってしまいます。大災害からの復旧復興というのは長期的な視野が必要です。
10年で、土地や建物のハードの対策については進んだ一方で、地域の活動や地域の経済というソフトの対策は道半ばであるということも分かってきました。
10年を一区切りとせず、出てきた課題をさらに長期的な視野で明らかにしながら、被災者の方々の支援を続けることが必要です。
アンケート概要
岩手・宮城・福島の被災地は土地の造成や、災害公営住宅の整備などハード面の整備が概ね完了し、国は「総仕上げの段階にある」としてます。
一方で、その上に暮らす被災者の状況はさまざまです。地域経済は震災の影響をいまだ抜け出せず、地域のつながりをどう復興していくのかも大きな課題として残されたままです。
被災した人たちは10年を前にいま、どう感じているのか。およそ4000人を対象にアンケートを行いました。