NEW2018年02月14日

マクドナルド ロイヤルホスト 教えて回復のヒミツ

値下げ競争に人手不足… 少し前まで逆風続きだった外食産業。ところが外食を代表する大手のマクドナルドに、ロイヤルホストの業績が好調なんだそうです。そのワケは? あなたの会社にとってもヒントになるかも知れません。

マクドナルドの去年1年間の決算が過去最高の利益になったそうですよ。デフレ時代の「100円バーガー」や、チキンナゲットの品質問題とか、ちょっと前まではそんな話題ばかりでしたけれど…

マクドナルドが品質問題で赤字になったのは2014、15年。その直後はお客離れでお店の閉鎖など、リストラが先行していたけれど、わずか2年で業績を急回復させたことになるわ。

確かに前よりお客さんが増えたような。

去年の来店客は、前の年より9%増加。お客1人が使うお金も3%増えたんですって。「安さ」が売り、というイメージから脱却しようと低価格路線を見直したことがプラスに働いたようね。

「100円バーガー」は今やメニューの隅。これまでよりもたっぷりの肉、やわらかいパンを使って300円台のハンバーガーを主力にしたの。

メニューの見直しだけで、変わるもんですか?

もちろんそれだけじゃない。お店の作り方も変えたの。ビジネス街では、仕事向きのカウンター席を増やしたり、住宅街では、子どもの遊具を増やしたり。店の清潔感も大事だと、掃除専門のスタッフも配置したそうよ。

キーワードは「イメージ一新」。「マクドナルドといえば…」というイメージをどうやって変えるか。それに向き合った結果といえそうね。

「ロイヤルホスト」も営業利益が14%増えて業績好調だったそうです。でも、人手不足でやむなく24時間営業をやめたんですよね。縮小したのに儲かるって、どういうこと?

ありがちな答えだけど、ずばり「選択と集中」だと思うわ。働き手を確保することが難しくなって、24時間はやめた。その分、深夜・早朝のシフトで働いていた社員を、昼と夜の食事どきに配置するようにしたの。

ロイヤルホストでは、かき入れどきの人手を増やした結果、テーブルの片付けや接客がスピードアップ。お客の回転がよくなったんだって。

ランチ、夕食のお客が増えたということですか。

そういうこと。それに国産の材料を使って少し高めのメニューを増やしたんだって。サラダやデザートも充実させて「あと1品」注文してもらえる工夫もしたそうよ。それで、お客1人が使ったお金が3.7%のプラスになった。24時間営業をやめて、お客の総数は減ってしまったけれど、かえって儲かるようになったということ。

人手不足をきっかけに「何をやめ、何を伸ばすか」を突きつけられて見直しを迫られたことがプラスに働いたといえそうね。

わが社の働き方改革にも「選択と集中」の考え方が必要ですね…。