勝利宣言 バイデン氏が語ったこと

アメリカ大統領選挙で当選確実が伝えられた民主党のバイデン前副大統領は、7日、地元デラウェア州で演説し、勝利を宣言した。
およそ15分の演説で何を語ったのか、ポイントをまとめた。

目次

    明白な勝利

    「アメリカ国民は声をあげ、明白な勝利をもたらしてくれました。人々の勝利です。アメリカ大統領選挙で最多となる7400万もの投票をもって、私たちを当選させてくれました。きょう、全米そして全世界が大きな希望の喜びにあふれています」

    結束を目指す大統領に

    「私は約束します。分断ではなく、結束を目指す大統領になります。赤い州か青い州かではなく、一つのアメリカ合衆国として見ます。人々の信頼を得られるよう、全力を尽くします」 「トランプ大統領に投票した皆さんの失望も理解しています。けれどもお互いにチャンスを与え合いましょう。激しいことばのやり取りはやめて、お互いを見つめ、お互いの話に耳を傾けましょう。前に進むためには、相手を敵視するのをやめなければなりません。私たちは敵ではなく、皆アメリカ人なのです。今こそアメリカを癒やすときです」 「大統領選挙は終わりました。私たちは何をすべきでしょうか。ウイルスを制御し、繁栄を築き、医療保険制度を守り、構造的な人種差別を根絶し、気候を保護し、品位を回復し、民主主義を擁護するたたかい。これらのたたかいに向けて、良識、平等、科学、それに希望の力を結集させるため、アメリカ国民は私たちを求めたと、私は信じています」

    新型コロナウイルス対策を

    「まずは新型コロナウイルス対策に取り組みます。経済を回復させるために不可欠です。子や孫を抱き締めたり、誕生日を祝ったり、結婚式や卒業式を行うためにも対策が必要なのです。就任日の来年1月20日から対策を始めるため、今月9日に科学者や専門家のグループを指名します」

    民主党と共和党は協力できる

    「私は民主党員として立候補しました。しかし、これからはアメリカの大統領として、私に投票しなかった人のためにも、投票してくれた人のためにも、力を尽くします。互いを悪魔に見立てるような、不快な時代を今ここで終わらせましょう。民主党と共和党は協力することもできるはずです」

    アメリカの可能性

    「アメリカをひと言で定義するなら、それは『可能性』です。夢の実現に向かってすべての人に機会が与えられるべきです。アメリカは決して誰1人として置き去りにはしません。この国は結束できます。より強くなれます。癒やしを求めることができます。それがアメリカ合衆国です」

    副大統領候補ハリス氏「私は最後にはならない」

    バイデン氏に先立って、副大統領候補のハリス上院議員も演説した。

    「アメリカの民主主義は当然のものとして受け止めるものではなく、努力を伴うものです。私たちにはよりよい未来をつくる力があります。アメリカの新しい日となりました」 「記録的な投票率をもたらすほど多くの人に投票してもらって感謝しています。皆さんは希望や科学、良識や真実を選びました。バイデン氏をアメリカの大統領として選んだのです」 「バイデン氏は女性の私を副大統領候補として選びました。私は女性として最初の副大統領になるかもしれませんが、決して最後にはなりません」 「今後の道は平たんではありませんが、ジョーと私は準備ができています。世界が尊敬し、子どもたちが見習う指導者になります」