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いよいよ間近に迫ったアメリカ大統領選挙。トランプか、バイデンか。選択に揺れるアメリカの今を、取材班がお伝えする。

グレイテスト・ショーマン?

トランプ大統領は希代のショーマン(Show Man)とも言われる。

大統領が退院後初の選挙集会の場に選んだのは、フロリダ州の空港の駐機場だった。
開始3時間以上前から数千人の支持者が会場を埋め尽くす。

待ちくたびれたころに大統領を乗せた専用機が上空から姿を見せる。
会場に管制塔から専用機への無線のやり取りが放送される。

「エアフォース・ワン、滑走路は空いている。着陸を許可する」

会場が一気に盛り上がる。

クレーンにつられた巨大な星条旗の前に専用機が横付けされる。
専用機のドアが開き、トランプ大統領が姿を現す。

その絶妙のタイミングで大音量で音楽がかかる。
曲名は“I am proud to be an American”(アメリカ人であることを誇りに思う)
愛国心に訴えるトランプ大統領らしい曲目だ。

支持者の興奮は最高潮に達する。

壇上に上がったトランプ大統領は、バイデン氏をやゆしながら演説を1時間以上続ける。
政策や理念を強調するというより、際どいユーモアも交えて支持者を引き付けていく。

“4 more years!”(さらに4年)
“We love you!”

支持者の大歓声に演説は何度も中断する。
大統領は満足げに見える。

帰路につく支持者の満ち足りた表情は、選挙集会というよりは偉大なショーマンのステージを楽しんだかのようだった。

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