マイケル・ブルームバーグMichael Bloomberg

前ニューヨーク市長、金融情報会社CEO

顔写真:マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)

マイケル・ブルームバーグ氏は東部・マサチューセッツ州出身。

ハーバード大学のビジネススクールを経て証券業界に身を投じたのちに退職。

1981年に金融情報サービス「ブルームバーグ」社を創業し、金融情報端末の販売で富豪となる。

長く民主党に所属していたが、2001年、共和党にくら替えしてニューヨーク市長選挙に当選。
途中、独立系となるも、3選を禁止する条例を改正して3期12年の長期にわたって市長をつとめた。

市長時代は、リベラル寄りの保守政治家として銃規制の推進や女性の妊娠中絶の容認、性的マイノリティの権利擁護などを打ち出したほか、ニューヨーク市内の再開発など経済対策に積極的に取り組んだ。
一方で、犯罪の取締りの一貫としてニューヨーク市警察が導入した「ストップ・アンド・フリスク」と呼ばれる所持品検査の手法をめぐり、黒人やヒスパニック系の人々が集中的に身柄を拘束されたことで、厳しい批判を受けた。
市長退任後は、銃規制や気候変動の問題に関して活発に活動している。

過去には、たびたび大統領選挙への立候補が取り沙汰され、前回の選挙でも立候補の検討をしたものの最終的に見送り、去年、再び民主党に復党した。

メディア企業のオーナーでもあるブルームバーグ氏が、選挙報道にみずからの影響力を行使するのではないかとの指摘があることから、ブルームバーグ社は「民主党の候補者の調査報道は行わない」とする方針だと報じられている。

ブルームバーグ氏は、豊富な資金力を背景に選挙資金の寄付は受けないと宣言している。

立候補の表明直後には、みずからの資金でテレビやインターネット広告に3000万ドルを投じ、「金で選挙を買うのか」と他の候補らから批判の声があがるなど、スタートの出遅れにもかかわらず注目が集まっている。

ブルームバーグ氏は2020年3月4日、候補者指名争いからの撤退を表明した。

(アメリカ総局記者 添徹太郎)