アンドリュー・ヤンAndrew Yang

実業家

顔写真:アンドリュー・ヤン(Andrew Yang)

アンドリュー・ヤン氏は、東部ニューヨーク州出身。

台湾出身の両親のもとに生まれた移民2世。大統領候補の指名を獲得した場合、アジア系アメリカ人としては初めてとなる。

実業家で、政治経験はない。
大統領選挙に立候補したのは、2017年11月。

最大の公約は、すべての人に無条件で一定額を支給する「ベーシックインカム」の導入。18歳以上のすべてのアメリカ国民に、1か月当たり1000ドル、日本円にしておよそ11万円を支給すると訴えている。

その背景には、若者の起業支援に携わってきた自身の経験がある。将来、ロボットやAI=人工知能の普及によって、アメリカの雇用や経済に影響を与えるおそれがあり、国民の生活費を保障する政策が欠かせないと考えている。

こうした訴えは、特にシリコンバレーで支持を得ている。
「#YangGang」と呼ばれるヤン氏の支持者が、応援歌やビデオを制作してインターネット上に公開していて、ネットを通じて支持を広げている。

選挙の合言葉は「Make America Think Harder=アメリカよ、もっと真剣に考えよう」。頭文字をとると「MATH=算数」で、アジア人が得意ともされる算数とかけている。トランプ大統領の「MAGA: Make America Great Again=アメリカを再び偉大に」を意識しているのではないかとの指摘も。

トランプ大統領からつけられたあだ名はまだないが、ヤン氏が「ベーシックインカム」の導入を主張していることから、「もしトランプ大統領にあだ名を付けられるなら、『コムラッド・ヤン』(=共産党員・ヤン)になるかな」と冗談交じりに語っている。

ヤン氏は、2019年6月末までに、およそ520万ドル、日本円にしておよそ5億6000万円の選挙資金を集めた。

ヤン氏は2020年2月11日、候補者指名争いから撤退すると表明。

(国際部記者 青木緑)