エイミー・クロブシャー氏は、中西部ミネソタ州出身の59歳。
弁護士や検事として活躍したあと、2006年から上院議員を務め、現在、３期目。
弁護士として働いていたとき、障害のある長女を出産したにもかかわらず、当時の法律で産後24時間以内に退院せざるを得なかった経験から法律の改正に乗り出し、最終的に連邦法の改正を実現した。
こうした経験から政治の世界に飛び込み、2006年、ミネソタ州で初の女性の上院議員として選出された。
党内では穏健派とされ、選挙戦では気候変動への対策や医療保険制度の改革などを訴え、大統領になったら100日以内に実現を目指す100以上の公約を発表している。
アメリカの大学などの調査によると、2016年には、議員立法を最も成立させた議員だった。
また、トランプ大統領のロシア疑惑をめぐって超党派委員会の設置を提唱したほか、最高裁判事に指名されたカバノー氏の公聴会では、過去の性的暴行の疑惑を冷静に追及するなどして存在感を示した。
ことし１月、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズが支持する民主党の候補に、左派のウォーレン氏とともに選ばれ、「議会で超党派の法案に取り組み党内だけでなくアメリカをまとめられる」と評価された。
クロブシャー氏は2020年３月２日、候補者指名争いからの撤退を表明した。
（国際部記者 佐藤真莉子）