広島 大規模PCR検査は保留
規模縮小した
“試験的検査”実施へ

2021年2月10日

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、広島市内で予定していた大規模なPCR検査について、広島県の湯崎知事は実施を保留したうえで、今後に備え、規模を大幅に縮小した試験的な検査を行うことを発表しました。

広島県は2021年2月中旬から数週間、広島市中区、東区、南区、西区の住民とこの地域で働く人たち、およそ70万人を対象に集中的なPCR検査を実施する予定で先月下旬、基本計画案を発表しました。

しかし、市内の感染状況が急速に改善したことから、湯崎知事は2021年2月10日記者会見し、大規模なPCR検査の実施を保留したうえで、今後に備えて中区の一部地域でおよそ8000人を対象とした試験的な検査を行うことを発表しました。

このうち、およそ6000人の住民向けの検査は事前予約による先着で行われ、2021年2月19日から21日の午前10時から午後8時まで旧市民球場の跡地で車に乗ったまま受けられる「ドライブスルー方式」などで実施するとしています。

一方、中区で働く人向けの検査は県の公募に応じた区内の事業所で働くおよそ2000人が対象で、2021年2月24日から26日まで事業所で検体を採取し県が回収するとしています。

住民と働く人向けの費用はいずれも無料で検査の手法は原則、複数の検体を混ぜて分析を行う「プール方式」としています。

湯崎知事は「感染の再拡大もあり得る。探知して、タイムリーに強化策を実施したい。行政コストも圧倒的に安い」と述べました。