「大阪コロナ重症センター」
患者受け入れ
段階的に始まる

2020年12月15日

重症患者の受け皿として大阪府が新たに整備した「大阪コロナ重症センター」で、12月15日から患者の受け入れが段階的に始まりました。
課題となっていた看護師の確保は、各地の自治体などから派遣を受けて解消する見込みで、医療のひっ迫度合いがどこまで改善するのか注目されます。

運用が始まったのは大阪府が大阪 住吉区に整備した「大阪コロナ重症センター」で、重症患者の受け入れ体制を強化するため2020年8月から整備を進めていました。

12月15日は、府の要請を受けて派遣された自衛隊の看護師など3人が到着しセンターに入りました。

府によりますと施設にある30床をすべて運用するには130人の看護師が必要で、12月初めの時点では50人しか確保できておらず、課題となっていましたが、全国知事会や自衛隊などからの派遣を受けて必要な人員の確保に見通しがたったということです。

センターでは集まった看護師などの研修を進めていて、運用は当面、30床のうち5床程度にとどめ、12月15日は3人を受け入れたということです。

今後、スタッフの習熟度などに応じて受け入れを拡大することにしています。

吉村知事「感染者減らすことが重要」

「大阪コロナ重症センター」で、12月15日から患者の受け入れが始まったことについて、大阪府の吉村知事は記者団に対し「重症病床のひっ迫率が高いなかで、多くの方の支援もあって、センターを動かせることができ感謝している。ただ、医療資源には限りがあるので、全体の感染者を減らすことが最も重要だ。府民には感染防止への協力をお願いしたい」と述べました。

そのうえで吉村知事は「センターは、当初は5床からのスタートと報告を受けている。立ち上げが非常に重要なので、うまく運用して30床の稼働ができるようにしていきたい」と述べました。