東京オリンピック聖火リレー始まる
新型コロナ対策は

2021年3月25日

東京オリンピックの聖火リレーが、福島県をスタートして始まりました。リレーはおよそ1万人のランナーが参加して121日間をかけて47都道府県を巡ります。今回、新型コロナウイルスの感染を広げないことが大きな課題となっていることから、組織委員会は対策のガイドラインをまとめています。

それによりますと、まず観客の対策として、▼住んでいる都道府県以外では沿道での応援は控えること、▼沿道などではマスクを着用し、応援は大声ではなく拍手などで行うこと、そして▼聖火リレーの様子はインターネットのライブ中継を見ることで、沿道での密集を避けるとしています。

その上で、▼出発式などのセレモニーでは人数制限を行う場合があり、▼このうち1日の最後の式典の会場は、原則として事前予約制にします。

また、聖火ランナーの対策として、▼2週間前から当日まで、会食をしないことや密集する場所への外出を避けること、▼走行時以外はマスクの着用を求めています。

このほか、沿道に多くの観客が密集するおそれのある著名人ランナーについては、▼密集対策ができる場所を走ることにしています。

一方、都道府県に緊急事態宣言や外出自粛の要請などが出ている場合には、公道でのリレーは見合わせ、1日の最後の式典会場での無観客での点火セレモニーだけにするなど、聖火リレーの実施方法を変更する場合もあるとしています。

組織委員会はこうした事前のガイドラインに加え、コロナによって事態が起きた場合の対応方針を公表しています。

それによりますと、沿道で「密集」と判断する基準を、多くの観客が肩が触れあう程度などと定め、スタッフや広報車が移動や分散を呼びかけるなどしても解消されない場合には、その場所を「スキップ」して次に進むなどとしています。

また、運営スタッフなどに感染者が確認された場合の対応では、感染規模と影響度を小、中、大の3段階に分け、▼感染者や濃厚接触者が1、2人程度の「小」では、配置を換えるなどして通常通り運営を行い、▼代わりの要員が難しいなどの「中」では縮小案を検討、▼感染者の集団=クラスターが発生した場合の「大」では公道のリレーは中止を検討するとしています。

また、▼各都道府県でクラスターが発生した場合は、ルートの一部で「スキップ」を検討するなどとしています。