コロナ感染の妊婦受け入れ
病床がひっ迫し危機感 千葉

2022年8月17日

千葉県では、2021年、柏市で新型コロナに感染した妊婦の受け入れ先が見つからず、早産で生まれた赤ちゃんが亡くなったことをうけて、新たに設けられた妊婦の搬送を調整するシステムの活用が進み、専用病床も増やされましたが、感染の第7波で妊婦の病床がひっ迫していて、医師は危機感を示しています。

1年前の2021年8月17日、千葉県柏市で感染して自宅療養中だった妊娠8か月の30代の女性の受け入れ先が見つからず、自宅で早産となり、赤ちゃんが亡くりました。

その後、県は、近隣に受け入れ先がない場合、受け入れが可能か県内のほかの病院に一斉に照会して調整するシステムを導入し、8月15日までに感染した妊婦17人がこのシステムを使って搬送されたということです。

また、それまではなかった妊婦専用の病床の確保を進め、県内の主要な病院で最大41床まで対応できるようになりました。

しかし、多くの感染者が確認されている今回の第7波では、用意した妊婦専用の病床が満床になる病院も複数出ているということです。

また、出産後に赤ちゃんを隔離するための病床も数が限られ、ひっ迫した状態となっています。

千葉大学病院周産期母性科の尾本暁子医師は「このまま感染者が増えていくと、専用病床を持たない病院にも受け入れてもらわなければならなくなるかもしれない」と危機感を示しています。